ドッグフードの酸化やカビは想像以上にコワイ!
大切な愛犬に食べさせるドッグフードは、どんな基準で選んでいますか?
原材料の品質はすべてヒューマングレードで、さらには製造法にもこだわった安心安全なものを!
こんなこだわりを持って優良なプレミアムドッグフードを選んでいる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
愛犬の体は、飼い主さんが選んだ食事から作られています。
そう考えたら、大切な愛犬に食べさせるものをこだわるのは、ある意味当たり前のことですよね。
でも、保存方法がきちんとできていなかったら、どんなに優良な品質のドッグフードであろうと、犬の体に害を与えるものに変化してしまうかもしれません。
開封後のドライフードは刻々と酸化している
ドライフードを開封したあとも、「賞味期限までまだ半年以上あるから当分は大丈夫だよね」などと考えていませんか?
袋に記載されている賞味期限はあくまでも開封する前のことであり、開封したらおよそ1ヶ月以内に食べきらせるのが基本です。
2ヶ月を過ぎても3ヶ月を過ぎても、別に何も変わったようには見えないけど?などと思うのは大間違い!
見た目にはさほど違いがないように見えても、開封したてのドライフードと数ヶ月が経過したドライフードでは品質に大きな違いがあるんです。
それは、油脂の酸化。
鼻の利く人なら、ピンとくるのではないでしょうか。
そう、あの古くなった油のにおい。
あれはまさしく酸化した油脂が発しているにおいなんです。
酸化ぐらい……などと軽く考えてはいけません。
なぜなら酸化した油脂――過酸化脂質は分解される過程で毒素を作り出してしまうからです。
過酸化脂質は血管内に付着すれば動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞の原因となる恐ろしい物質。
当然のことながら、犬の体にも悪い影響しか与えません。
せっかく品質の良いプレミアムフードを選んでも、保存方法が悪ければドッグフードに含まれている脂肪や油脂などが過酸化脂質に変化しているかもしれないのです。
ドッグフードに生えたカビが毒素を作り出しているかもしれない
合成保存料が使われていないプレミアムフードだから、開封後は冷蔵庫で保管すれば安心だよね……などと安易に考えるのも禁物です。
ドッグフードの袋ごと冷蔵庫に保管し、使うたびに出し入れしたとします。
すると、ドッグフードは冷蔵庫の中の冷たい温度と、室内の温度を行ったり来たりすることになり、この温度差によって結露が生じやすくなるのです。
この水分がくせ者で、これがカビの原因になるかもしれません。
――でも、チーズにもカビが生えているものはあるし、ちょっとぐらいなら平気なのでは?
などと考えるのも絶対にダメ!
なぜなら穀物や豆類に生えるカビの中には、アフラトキシンというカビ毒を作り出す種類があるからです。
アフラトキシンといえば猛毒。
数年前アメリカで、アフラトキシンが混入したドッグフードを食べた犬が次々に死亡したというニュースがあったのを憶えていませんか?
カビと聞くとそれほどたいしたことがないように思えてしまいますが、種類によっては猛毒の毒素が発生しているかもしれない、とても危険な状態なのです。
ドッグフードを安全に保管するには
どんなに品質の良いドッグフードであろうと、保管方法がお粗末なら意味がありません。
大事なのは、
- 1ヶ月以内で消費しきれる量のドッグフードを購入する。割安だからといって、消費に数ヶ月かかる必要以上の大袋は購入しない。
- 開封前であっても、ドッグフードは直射日光があたらない、風通しのよい日陰で保管する。
- 開封したら、できるだけ真空機能付きストッカーに保管する。
- 少しでもにおいが変化したと感じたら、もったいながらずにそのフードは処分する。
近頃は、ドッグフード専用の真空機能付きフードストッカーにもいろいろな種類が販売されています。
必ずしもドッグフード専用でなければいけないわけではありませんが、使い勝手などがよく考えられているため、新たに購入する場合は検討してみてもいいのではないでしょうか。
究極のドッグフード保管方法
ドッグフード(ドライフード)の敵は酸化とカビ。
それを踏まえたうえで、家庭で実行できる一番安全なドッグフードの保管方法は……。
- 1日分ずつの量を真空機能付きストッカーに小分けにする。
- 使う分以外はすべて冷凍庫で保管する。
- 毎日1袋ずつ消費していく。
この方法なら、たとえ室温との差で水分が生じたとしてもその日のうちに食べさせてしまえるため、カビが生える余地がありません。
また、食べさせるたびに分量を量らないで済むというメリットもあります。
とはいえ、そんなにたくさんの真空機能付きストッカーを用意することはあまり現実的ではありませんし、冷凍庫がいっぱいになってしまってちょっと邪魔ですよね。
しかし、こんな究極の保管方法を考えてしまうぐらいに、ドッグフードの保管は本来もっともっと注意を払わなければいけないことなんです。
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