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ブルーアイやバイアイの持つリスクを知っておこう

この記事の目次

ブルーアイの犬――真っ先に思い浮かぶのはシベリアンハスキーでしょうか。
実際のところ、ハスキーにはブルーアイの個体が
他の犬種に比べて多いのは間違いありません。

それは、あえてブルーアイが生まれるようなブリーディングをしているからです。
ところで、ブルーアイはハスキーだけの専売特許ではありません。

ダルメシアンやボーダーコリー、ミニチュアダックスフンドなどなど、
様々な犬種においてブルーアイが生まれることはあるのです。

何も知らないでブルーアイの犬を見ると、その瞳の美しさに驚くかもしれません。
しかし、その背景にあるものを考えたら、
単純に「きれい!」などと喜ぶことはできないのです。

どうしてブルーアイになるの?

瞳(虹彩)にメラニンがない、もしくは極端に少ないとブルーアイになります。

それが両目であれば両方ともブルーアイですし、
片方であればバイアイもしくはオッドアイと呼ばれる
左右色違いの瞳
になるわけですね。

単純に美しいだけならいいのですが、色素(メラニン)がないということは、
それだけ紫外線などの影響を受けやすいということでもあります。

そもそもブルーアイは劣性遺伝ですから、
その遺伝とともに別の劣性遺伝が受け継がれている可能性だって考えられるのです。

たとえば内臓の奇形や、聴覚障害、視覚障害というような、
ネガティブな方向の何かが……。

つまり犬のブルーアイは見た目はとても美しいけれど、
健常ではない可能性がある、
という事実を無視してはいけないのです。

子犬の頃は大丈夫でも…

ブルーアイやバイアイは珍しいし、見た目もカッコいい!
この子犬は目も見えてるし耳も聴こえているから
普通と同じだってペットショップの人も言ってたし――。

そんな話しを聞くことがありますが、ため息をつかずにはいられません。
たとえ子犬の頃に目が見えていても、成長とともに失明してしまうこともあるからです。

また、聴覚に異常があるかないかは、獣医さんですら簡単には判断できない領域。
それを、ペットショップの店員が判断できるとは思えません。

ましてや――!
珍しいブルーアイです、などという宣伝文句を謳っていたとしたら、
そのペットショップは知識が無さ過ぎるか、
もしくはわかっていて高く売りつける下衆のショップ
という判断をするべきでしょう。

間違えてほしくないのは、だからブルーアイの犬はダメだ
と言っているわけではありません。

もしもブルーアイ(バイアイ)の犬を選ぶとしたら、それなりにきちんと知識をもち、
今後起こりうるリスクについて知っておくことが大切
なのです。

そして、どのようにケアをして、
どのように健康維持をしていくのか
を考えるべきではないでしょうか。

じゃあ、どうしてもブルーアイが欲しいなら
ハスキーを選べば体に異常のない犬が手に入るんでしょう?
と聞かれたこともありますが、これも外れています。

たとえハスキーであっても、ブルーアイよりナチュラルアイ(茶色)の方が、
遺伝的なリスクはずっと少なくて済む
のですから。