人の1日は24時間、犬の1日は7時間
犬が家族の一員となり、人間の生活の中に溶け込んでからも変えられないこと。
それは、「人間と犬とでは、生きる時間そのものが違う」ということです。
たとえ愛犬が天寿を全うするまでに病気やケガをしなかったとしても、犬は人間よりはるかに短い時間しか生きることができません。
これは嘆いても仕方のないことで、そもそも全く違う種類の動物が一緒に暮らしているのですから、至って当然のことなのでしょう。
昼も夜も寝ている?
生きる時間そのものが違う――そう言われても、なかなかピンとこないかもしれません。
そこで、愛犬の睡眠時間について考えてみましょう。
「犬は大昔は夜行性の動物だったが、人間と暮らすようになって完全な夜行性ではなくなった」
こう説明されると、「うんうん、確かにそうだよね」と思いませんか?
では、自分の愛犬の様子をよくよく思い返してみてください。
確かに夜間、人間が寝静まる時間には愛犬もよく寝ていることでしょう。
しかし、昼間もなんだかんだで、かなりの時間を寝ていませんか?
もちろん、ノンストップでずっと寝っぱなし、という意味ではありません。
起きて少し遊んだり、お水を飲んだり……。
トータルしてみると、けっこうな時間を寝て過ごしているのに気づくと思います。
犬のサイクルは7時間
この行動を人間の行動にあてはめて考えてしまうと、1日24時間の大半を寝て過ごしている、という感覚で捉えてしまうわけですが、犬の時間から考えると少し違ってきます。
犬にとって時間のサイクルは7時間。
つまり、その7時間の中で寝たり起きたりしているんですね。
もちろん、人間の生活の中でそのサイクルを繰り返しているわけですから、家人が寝静まる夜間に犬の睡眠時間が長くなる傾向があるのは、やはり少なからず人間の生活に影響を受けているからなのでしょう。
飼い主が想像している以上の長い時間
犬にとっての1日が7時間。
ということは、飼い主が朝仕事に出かけてから、夜家に帰るまでの時間を留守番している犬は、人間の時間に換算するといったいどれぐらいの時間を孤独に過ごしているのだろうか。
……と、ついつい考えてしまいますが、それはあまり意味がないのかもしれません。
人間と犬の時間のズレは、犬と人間が一緒に暮らしていく以上、どうしても避けては通れないことだからです。
しかし、人と暮らす犬は本来の生体リズムの3倍以上も長い時間を1サイクルとした時間の中で生活していることになり、これがなにかしらの負担にならないはずがありません。
だからこそ、飼い主である人間はそのことを理解したうえで、犬と生活するべきなのではないでしょうか。
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