犬に錠剤を飲ませるときに注意すること

犬に薬を飲ませようとしたら、嫌がるのでうまく飲ませることができなかった――。
こんな経験をしたことのある飼い主さんは、
おそらくたくさんいるのではないでしょうか。

飲み薬にしろ目薬にしろ、犬にしてみれば、
なぜ飲まなければいけないのかが、理解できません。
つまり、飼い主からされる行為として、喜ぶようなことではないのです。

ところが飼い主にしてみると、一刻も早く痛みをとってあげたり、
不調を改善してあげたいですよね。

結局は犬と人間との認識がすれ違っているわけですが、
こればかりはどうしようもありません。

必要な用量を確実に服用させる

犬に薬を飲ませる際に、一番あってほしくないのは
「飲ませたと思ったら、実は飲んでいなかった」となることです。

それも、飼い主がそのことに気がついていればまだマシですが、
知らないうちに吐き出していることも珍しくありません。

そうなると、治癒までに思ったより時間がかかってしまったり、
知らない間に症状が悪化してしまったりと、いいことは一つもないのです。

とにかく、犬に薬を飲ませるときに大切なことは、必要な用量を確実に服用させること。
そして、出来る限り犬にストレスをかけないこと
ではないでしょうか。

錠剤の飲ませ方の基本

飲むタイプの薬には、錠剤のほかにも粉薬や水薬があります。

この中で一番飲ませにくいのは錠剤ですから、
ここでは錠剤の飲ませ方について考えてみたいと思います。

錠剤の用量を確実に飲ませるとしたら、
何かに混ぜるより、そのまま飲み込ませてしまうのが一番です。

ところが、飲ませようとしてもなかなか上手くいかず、
犬と格闘を繰り広げるはめになることも珍しくありません。

逃げようとする犬をふんづかまえて無理矢理口をこじあけ、
挙句の果てにはまるで虐待しているような状況になってしまう……。

犬の体を治してあげたいのに、虐待されているような顔で見られたりすると、
なんだか飼い主としてはせつない瞬間ですよね。

とはいえ、必要だからこそ薬を服用させるのです。
やはり基本に忠実にトライしてみて、
それでダメなら他の方法を考えてみてはいかがでしょうか。

錠剤の飲ませ方
  1. まずは犬を座らせます真正面で向き合うと犬が緊張しますので、犬の横または背後に位置をとり、逃げにくいように犬の体をさりげなくブロックしましょう。利き手ではない方の手で下あご、もしくは上あごのどちらかつかみやすい方に手の平をあて、口の端から親指と中指を差し込んで口を開けさせます
  2. 親指と中指を差し込む強弱のつけ具合で口が開いたり閉じたりできることを確認したら、利き手で錠剤を口の中に入れます。このとき、出来るだけノドの奥に近い場所の舌の上に置くことができると、飲み込みやすくなります。
  3. 錠剤を口の中に入れたら片方の手でマズルをつかんで開かないように固定し、少し上向にした状態で優しくノドをさすりますあまり強くマズルを握り締めて犬を怖がらせないように注意してください。ゴクっと飲み込むのを数回確認してから手を離してもう一度口の中を確認します。錠剤が消えていれば、これでOKです。

飲んだふりに騙されないで!

上記のように錠剤の飲み方を書いてみると、
この通りにやれば飲ませることができるはずなのに、
どういうわけか犬との知恵比べが始まったりするんですよね。

比較的スムーズに錠剤を飲んでくれると、
「あ、ウチの子はお薬を飲むのが上手だな」と思って
飼い主さんはだんだんと油断していきます。

すると、まるでそれを見越したように、後でそっと吐き出す犬がいるのです。
飼い主の見ている前でペッ!とやってくれればいいですが、
案外コッソリやる犬もいて、思ったより騙されてしまうものなのです。

数日後、寝床をなおしていたら
マットの下から薬が何粒もでてきた、というツワモノも……。

こんなとき、犬って本当に賢いなと驚いてしまいますが、
きちんと薬が飲めていなかった事実はシャレになりません。

犬に錠剤をそのまま飲ませるときは、飲んだように見えても実は飲んでいないのでは?
という疑惑の目でしばらく観察することをおすすめします。