犬種図鑑に書かれた犬の性格を鵜呑みにすると痛い目にあう

犬種図鑑なるものを見たことがありますか?
本として出版されているものはもちろんのこと、
現在はインターネット上に犬種の解説をしたサイトがいくつもあります。

犬が欲しいと思ったとき、多くの人がこれらの犬種図鑑を見て調べるのではないでしょうか。
そこにはその犬種が誕生した歴史から、一般的なサイズや毛色、
そして気性や飼育管理の中で気をつけるべきことなどが記載されています。

非常に参考になるものではありますが、
これらを鵜呑みにしてしまうと後々「騙された!」という気分になることも。

犬種によって性格や性質が固定されているわけではない

犬種図鑑に記載されている内容で一番「騙された!」と感じる項目は、
おそらく性質や気性の部分ではないでしょうか。

犬種図鑑には「穏やかで遊び好き」と書かれていたのに、
自分の家にやってきた犬は「神経質で臆病」だった――。
そしてその結果の「騙された!」になるわけですが……。

でも、よく考えてみてください。
当たり前のことですが、犬は生き物。
いくら同じ種類だとしても、個体それぞれにそれぞれの性格があるのです。
わかりにくいなら、人間に置き換えて考えてみてください。

日本人は勤勉で真面目だけれど、
感情表現がわかりにくくて嫌なときでも笑う民族だ――。
外国人が評する日本人のイメージの代表例です。

でも、日本人の全員がこういう性格なわけではないですよね。
犬だって同じです。

犬種ごとに概ねこういう性質である、
というベースラインはあったとしても、それが全てではありません。

見た目重視のブリーディングが性質を壊していく

数ある犬種の多くは何か目的があって作られてきたものです。

水辺の猟に便利なように、農場のネズミ駆除のため、
貴族が抱っこをしたときに最も優雅に見えるための小道具……などなど、
犬種にはそれぞれに生み出された背景があります。

しかし、こと現代においてはその犬種が作られた意義が失われつつあるのは間違いありません。
そしてその結果、見た目重視のブリーディングが横行していきます。

たとえばトイプードルは本来身体能力が高いだけでなく、
知能がずば抜けて高いことも評価の対象としてブリーディングがされてきました。

ところがティディベアカットの流行からレッドやアプリコットの毛色ばかりがもてはやされ、
その結果毛色重視のブリーディングが氾濫したことで、本来の性質より神経質で身体能力が低く、
さらには理解能力もいまひとつのトイプードルが量産されてしまいました。

たしかに「可愛い」ということは才能の一つなのでしょう。
しかし、それと引き換えに失った能力の素晴らしさを考えると、
もったいないという気持ちがどうしても捨てられないのです。