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それ、本当に犬用のメニューですか?

この記事の目次

愛犬には安全で安心なドッグフードを食べさせてあげたい――!
そう考えて探しに探した結果、
手作り食に行き着く飼い主さんは少なくありません。

製品化されたドッグフードはすでに出来上がった状態で手元にやってきます。

つまり、どんなに原材料に素晴らしいものを使い、
製法にこだわっているとうたわれていても、
過程が見えないためそれが本当かウソなのかを見破ることは至難の業なのです。

そこまで疑うぐらいだったら、いっそ自分の手で食事を作ってみよう!
……と考えたところまではいいのですが、
食材選びと組み合わせ、そして調理法はどうしたらいいのか迷い、
結局頓挫してしまうことも珍しくありません。

しかし、実際に犬の手作り食はそこまで難しく考える必要はないのです。

ある程度の基本ラインさえおさえておけば、
細かい部分を気にし過ぎなくても
それなりの手作り食はできてしまう
ことでしょう。

とは言え、気をつけなければいけないポイントはあるのです。

犬と人間の五大栄養素

犬にとっての五大栄養素は
タンパク質>炭水化物>脂質>ビタミン>ミネラルの順番です。

ところが私たち人間はこの順番の先頭が違い、
炭水化物>タンパク質>脂質>ビタミン>ミネラルです。
つまり、一番多く摂取しなければいけない栄養素が違うわけですね。

これは頭では理解しているつもりでも、
いざ手作り食を調理しはじめると、意外にずれてきてしまうことがあるのです。

それ、人間用の食事ですか?

例えば、初心者でも作りやすい手作りご飯のメニューにリゾットがあります。

犬にとって一番多く摂取しなければいけないのはタンパク質なんだよね、
と思いつつも、お米と一緒に肉や野菜を煮ているうちに、
気がつけば炭水化物がメインになってしまうことがあるのです。
これはある意味、視覚的な問題なのかもしれません。

私たち人間用のリゾット(もしくはおじや)を作るとしたら、
お米がベースとなった中に肉や野菜の具材が混ざるものですから。

しかし、犬の場合はそのような見た目になったとしたら、
明らかに炭水化物が多すぎます。
言い換えればタンパク質が足りていません。

お肉の煮込みの中にお米が混ざり、彩りとして野菜が入っている……。
視覚的なイメージで考えたとしたら、
そんな不思議な見た目になっている方が
栄養素の割合としては合格といえるでしょう。

こうなるとリゾットとは呼びにくくなるかもしれませんが、
その食事の呼び名はどうであれ、
ワンコの手作り食としてのリゾットはそういうものだと、
まずは認識をあらためておくことが大切です。