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爪切りは高所とオヤツのあわせ技で効果倍増?

この記事の目次

犬の爪切りを苦手にしている飼い主さんはたくさんいます。
我が家も例に漏れず、爪切りにはけっこう頭を悩ませてきました。

4匹のうち、爪切りを猛烈に嫌がる犬が1匹――イタリアングレイハウンドです。
あとの3匹は、爪を切ろうと思えば切れるのですが、ここに多頭飼育の落とし穴が!
1匹が爪切りを嫌がるそぶりを見せたとたんに、残りの3匹までもがつられて騒ぎ始めてしまうのです。

1匹ずつ隔離していれば爪を切れるのに…

1匹ずつをまったく別の場所に隔離すれば、イタグレ以外は普通に爪を切らせてくれます。
実際に、動物病院で爪を切る場合、イタグレ以外はあっさりしたものでした。
家人が3匹を散歩に連れ出した際、試しに残った1匹の爪切りをしてみたところ、これが意外なほどスムーズに仕上げることができたんですよね。

ところが、他の犬がいるときはやはりあっという間に大騒ぎになってしまいます。
ためしに1匹だけを違う部屋に連れ出して切ってもみましたが、まったく効果なし。
犬の優れた聴覚を誤魔化せるほど、我が家は広くありません。

爪切りだけのために毎回3匹ずつを散歩に連れ出してもらい、1匹ずつ交代するというのも正直言って手間がかかりすぎます。
なにかいい方法はないかと模索し続けてきた結果、とうとう発見しました。

高所とオヤツのあわせ技

オヤツで誤魔化す――。
この方法は今までに何度も試したことがありました。
違う部屋に1匹を連れていき、爪が切れたらご褒美としてオヤツをあげる、もしくはオヤツで犬の気を引きながら爪を切る、という方法です。

しかし、これだと他の部屋の犬達が大騒ぎをしてしまうため、隔離された1匹もそちらの物音が気になるのか、効果としてはいまひとつ。
オヤツはしっかり食べるくせに、爪切りをされていることも気になるし、違う部屋にいる犬達のことも気になるといった具合に、いらぬ興奮をさせているような感じがあったんですよね。

そこで、4匹全員が揃っている部屋で、爪を切る犬を抱えて台の上に立ちつつ、オヤツを使って誤魔化しながら爪を切ってみました。
犬を片方の小脇に抱えた状態で立ち、もう一方の手にオヤツを持って犬のを鼻先にかざすという「じらし戦法」です。
その間にもう一人が爪を切っていくわけですが……。

これが意外なほど上手くいきました。
高所に上げられたことオヤツが目の前にあることで、爪切り対象の犬が驚くほどオヤツに集中してくれたのです。
しかも、オヤツをめぐるライバル達が真下にいるせいか、一瞬もオヤツを見逃すまいというぐらいの集中度合。
その隙に四肢すべての爪は実にあっさりと切れてしまいました。

しかも、血管まで切ってしまうと近所から虐待を疑われそうなほど大騒ぎする犬が、オヤツに集中するあまり、血管まで切ってしまったときでさえ全く騒がなかったのです。
ほんの少しピクっと身じろぎはしましたが、それよりオヤツ!という集中力の高さ。
食い意地って素晴らしい!と本気で思いました。

難敵のイタグレもどうにか爪切り終了

さて、この高所とオヤツのあわせ技で爪を切る方法ですが、我が家の犬達においてはイタグレ以外の3匹は見事なまでに引っかかってくれました。
爪切りで最も難敵となるイタグレは、後ろ足の爪を切っているときはオヤツに集中していましたが、前足を切り始めたとたんハッと我に返ってしまいます。
しかし、時すでに遅しというのか、残りはあと前足だけ。
結果的に、なんとかなだめたりすかしたりしつつ、いつもりずっとスムーズに爪切りを完了できました。

ちょっとおもしろかったのは、イタグレのときはササミジャーキーをくわえさせた状態で前足の爪を切っていったのですが、時々爪切りを嫌がって口を開けてしまうと、当然のことながらジャーキーがぽろっと下に落ちてしまうことに。
すると、ハイエナのような3匹がイタグレの落としたジャーキーに群がっていきます。
するとイタグレは自分のオヤツを取られてしまった気分になるらしく、オヤツへの執着が高まるようでした。

そこで、新たなジャーキーをちらつかせると、そちらに気をとられて爪切りのことを忘れる。
こんな具合に爪は切られていきました。

オヤツはいざというときの切り札にしておきたい

オヤツをもらいなれている犬だったら、もしかしたらこの方法の効力は薄かったかもしれません。
そう考えると、やはりオヤツは普段から与えすぎないのが一番。
健康面を考えてもオヤツのあげすぎにいいことはありませんし、もったいぶっているおかげで「特別感」があるからこそ、こんなふうにいざという時の切り札にも使えます。