MENU

ハンドシグナルで犬にコマンドを伝える

この記事の目次

ハンドシグナルという言葉を聞いたことがありますか?
これは、「お座り」だとか「伏せ」「待て」などのコマンドを
身振りで犬に伝えること
です。

たとえば、「待て」をさせるために犬に向かってまっすぐ腕をのばし、
手の平で犬の動きを制するようなポーズをとる、というようなことですね。

無意識にハンドシグナルをだしている飼い主さんもいると思いますが、
もっと意識的に用いることで、どんな場面においても
愛犬との意志疎通をとりやすくすることができるかもしれません。

ハンドシグナルはどんなときに有効?

たとえば、周囲が騒がしい中で
犬にコマンドをださなければいけない場面
があったとします。

こんなとき、周囲に負けじと大声をださなくても、
ハンドシグナルだけで愛犬が言いたいことを理解してくれたら、
とても便利だと思いませんか?


状況としては正反対の、静寂が求められる場面においても
ハンドシグナルは同じように有効です。

声をださなくてもコマンドを伝えることができるのですから、
飼い主の声が周囲の迷惑になることもありません。


また犬が高齢になり、聴覚が衰えてしまったときにも
ハンドシグナルを教えておけば、簡単に犬にコマンドを伝えることができます。

飼い主:「お座り」
犬  :(え)?
飼い主:「お座り!」
犬:  (なんだって?)
飼い主:「お座り!!」
犬:  (???)

……というような状況は、一見するとコントのようにも思えますが、
実際のところは笑えません。

なぜなら、たとえ耳が遠くなって飼い主の声が聞き取りにくくなっていたとしても、
犬は飼い主の気持ちには敏感なまま
だからです。

犬としては理由がわからないのに
飼い主がイライラしている気持ちだけが伝わってしまう状況……。
これでは犬を不安にさせるだけで、いいことは一つもありません。

統一したハンドシグナルを決めておこう

犬にハンドシグナルを教える……。
なんだかたいそうなことのように聞こえるかもしれませんが、
実際のところはそれほど難しくありません。

普通に会話をしている中でも、無意識に身振り手振りを加えていることはありますよね。
つまり、言葉を発しながら身振りをすること自体は、
人間にとって特に難しいことではない
のです。

肝心なのは、犬に教える身振り――ハンドシグナルに
きちんと統一性をもたせておくこと
、ただそれだけです。

ですから、家族全員が一致団結して<共通のハンドシグナル>を示すことが
最も重要なポイント
になるわけです。

「待て」は片方の手の平を垂直に立てて犬に向ける、
「伏せ」は両方の手の平を犬に向けてから下へ押し下げるような仕草をする……などなど、
とにかくわかりやすく、かつ簡単なサインを決めておくことが大切です。

お座りは小指一本を立てる、伏せは人差し指一本を立てる、というような
チマチマとしてわかりにくいサインでは、犬に伝わりません。

ハンドシグナルは片腕、両腕に限らず、
とにかく大きく動かしたほうが犬は理解しやすくなります。

ハンドシグナルはいつから教えればいいのか?

ハンドシグナルは、子犬の頃から
声に出して言う普通のコマンドと同時に教えるのが一番
です。

しかし、成犬や高齢犬になってからでも、始めるのに遅いということはありません。
思い立ったらその日から始めることで、犬は必ず理解するはずです。
子犬に比べると覚えるまでに多少時間がかかったとしても、やる価値は充分にあります。

とにかくハンドシグナルで大事なのは、毎回同じ動作を示すこと
それから、犬が理解しやすいようにわかりやすいサインを出すことです。

そしてハンドシグナルを覚えたら、
時には声を出さずにサインだけでコマンドを実行させてみましょう。