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犬をかまい過ぎる飼い主は、犬をダメにしている

この記事の目次

愛犬がシッポを振りながら、ボールをくわえて近寄ってきたとします。

もしもそのたびにボールを受け取って投げてやっているなら、
はっきり言ってそれはリーダーとしてふさわしい行動ではありません。

あなたは飼い主?それとも召使?

犬が「ボールを投げて」と要求したからボールを投げる……。
つまり、犬が主導権を握っていることになりますよね。

乱暴な言い方をすれば、犬に「投げろ」と命じられたからボールを投げているわけです。
これでは、飼い主であるあなたはリーダーどころか召使。

もしも愛犬にとって正しいリーダーでありたいなら、
ボール遊びのタイミングも食事やオヤツを食べるタイミングも、
すべてはあなたが主導権を握らなければいけないのです。

ほとんどの飼い主が犬をかまいすぎ

また、しつけが上手くいかないと嘆く飼い主さんのほとんどが、
犬をかまいすぎています。


もしも、愛犬の無駄吠えに頭を悩ませているとしたら、
犬と目が合うたびに抱き上げたり、声をかけたり、オヤツを与えたりしていませんか?

必要以上にかまわれることが当たり前の犬に育ててしまうと、
飼い主の関心が自分以外にある状態が許せない、情緒不安定な犬になりやすい
のです。

甘やかされることが当たり前になっている人間の子どもは、
大人の言うことをまともに聞こうとはしませんよね。

そのくせ、要求だけは一人前にしてくる、
そしてそれがかなわないと癇癪をおこす……、それと同じことなんです。

犬をかまいすぎることは犬の精神状態のオンオフを奪うことになり、
その結果本当の意味でリラックスすることのできない、
ストレスの塊
が誕生してしまうのです。

子犬の夜鳴き

かまわれすぎる犬の代表といえば、はやり子犬ではないでしょうか。
子犬がやってくると家族全員嬉しくて、かわりばんこにかまい倒してしまいがちです。

そしてオモチャで遊べばその姿が可愛いと大騒ぎし、寝たら寝たで寝顔が可愛いと大騒ぎ。
写真を撮りまくり、目が覚めたらまた代わる代わる抱っこをする……。

こんな状態で日中を過ごした子犬が、
夜間にいきなり孤独にされてしまうから夜鳴きをするのです。

そんな夜鳴きの夜が続いて家族全員が睡眠不足に陥ってしまったとしても、
それは子犬の責任ではありません。

犬にもオフの時間を

ふとみればいつも自分のことを愛犬が見つめていたとしたら、
愛犬は分離不安なのかもしれません。

つまり、あなたのことが好き過ぎて
年がら年中あなたのことを見つめているわけではなく、
不安で仕方がない精神状態だから見つめているに過ぎないのです。

犬をそんな精神状態に追い込んでおきながら、
「しつけが上手くいかない、無駄吠えに困っている、トイレは失敗ばかり」
などとぼやいているとしたら、
それは原因を作っておきながら文句ばかり言っているのと同じことです。

犬と楽しく触れ合う時間、犬と楽しく散歩をする時間。
それと同じぐらい、犬をかまわないことでリラックスさせてやる時間も必要なのです。

うちの犬は寂しがりやだから、一人ではいられない……というのは大きな勘違い。
犬に依存して犬がいない状態を嫌がっているのは、飼い主である人間のほうなのです。