キャバリアを選ぶなら知識と覚悟が必要

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルほど、
初対面の相手にもフレンドリーな態度がとれる犬はいません。

じつに人懐っこく、また他の犬とも仲良くできる性格は
犬種随一と言っても過言ではないでしょう。


その分、番犬にはあまり向いているとは言い難いところがありますが、
家庭の犬として万人から愛されること間違いなしの犬です。

キャバリアの僧帽弁閉鎖不全

愛くるしい瞳のキャバリア

キャバリアは性格が良いだけではなく、愛くるしい瞳と美しい被毛を持つ、
大変に容姿の良い犬でもあります。

小さすぎず大きすぎずの体のサイズは、
どんな世代が飼ってもちょうど良いと言えるかもしれません。

ここまでいいこと尽くしのキャバリアですが、
とても残念なことに非常に大きなリスクを抱えた犬種でもあります。

それは、先天的に僧帽弁閉鎖不全という
心臓の疾患を持った個体が圧倒的に多い
という点です。

これは、キャバリアという犬種が作られたかなり初期の段階で
疾患のある犬が用いられたことが原因していると考えられており、
その罹患率は半端な数字ではありません。

50%以上が僧帽弁閉鎖不全を発症するという説をよく聞きますが、
現実的にはそれ以上と考えた方がよいでしょう。


つまり、キャバリアを選ぼうと考えるなら
「僧帽弁閉鎖不全のない健康な子犬をください」というリクエストには
かなり無理があると承知しておくべきです。

なくならないキャバリアの僧帽弁閉鎖不全

美しい被毛を風になびかせるキャバリア

僧帽弁閉鎖不全というのはキャバリアだけの病気ではなく、
小型犬には比較的多くみられる病気です。

しかし、他の犬種では老犬期に入ってからの発症が多いのに、
キャバリアの場合は3歳~5歳ぐらいと、比較的早い年齢で症状がでます。

そのため、キャバリアのこの病気を根絶するためには
5歳を過ぎるまで発症しなかった健康な個体だけを使って
ブリーディングすることが望ましい
わけですが、
残念ながらそれを守るブリーダーが果たしてどのぐらいいるのでしょうか。

ブリーディングを商売にしているのであれば、
5歳まで子犬を産ませなければ利益にはなりませんから、
そんなことはお構いなしに繁殖させています。

また、ブリーディングという観点からみた場合も、
5歳を過ぎてから初産というのは、
母犬にとっても実はなかなかに厳しいものがあるのです。

この状況から考えると、
今後もキャバリアの僧帽弁閉鎖不全を根絶することは不可能と言わざるを得ません。

発症しても元気に過ごすキャバリアもたくさんいる

並んで居座る2匹のキャバリア

心臓に時限爆弾を抱えている可能性が高いとはいえ、
もちろん発症したとしても元気に過ごす子もたくさんいます。

そういう子の場合、飼い主の正しい知識が必要となり、
それによって普段とあまり変わらない生活を続けさせることが可能になるのです。

過度の運動をさせて心臓に負担をかけないようにする、
肥満にならないように注意する、などなど、
キャバリアを元気に長生きさせるために飼い主ができることはたくさんあります。


疾患のことを中心に書きましたが、
明るく、懐っこく、可愛いキャバリアが家庭の犬として
素晴らしい資質を備えた犬であることは間違いありません。

この犬種を選ぶ飼い主は、病気に関する正しい知識を持ち、
さらには万が一のことがあっても後悔せずに天寿を全うさせるだけの覚悟を持つべきです。

そうすれば、キャバリアとの生活は素晴らしいものになるでしょう。