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介助用のハーネスでいつまでも一緒に歩きたい!

この記事の目次

愛犬が年をとり、足腰が弱っても寝たきりの生活になるのは少しでも先延ばしにしたいものですよね。
そのためにも、段階を追ってその時々に必要な介助をすることが大切です。
老犬の介護と聞くと、すべての世話を手取り足取りすることだと思われがちですが、愛犬が自分でできることは、最後の最後までさせたほうがいいのです。

どこまで手を貸すべきか

愛犬の足腰が弱り、ふらついたからといって行動のすべてに手を貸す必要はありません。
自分でできることは自分でさせる、これが老犬の介助には必要なことです。

たとえば足腰の筋肉が弱ってしまったり、関節に痛みがでているせいで立ち上がるのが一苦労になったとします。
しかし、一度立ち上がってしまえば自力でなんと歩けるのであれば、まずは立ち上がる時のみに手を貸してあげてください。

やり方としては、背中側からお腹に手を差し入れるような格好で、立ち上がりやすいように優しく引き上げてあげます。
このとき、しっかりと前足が踏ん張れているかどうかを確認しながら立ち上がらせてください。

また、老犬が立ち上がろうとしているからといって、いきなりお腹に手を差し込むと犬を驚かせてしまうかもしれません。
必ず何かしら声をかけてから立ち上がらせるようにすると、余計なストレスを与えずに済みます。

もちろん、口調は優しく楽しく明るくが大前提。
間違っても、面倒くさそうにぞんざいな扱いをするのは厳禁です
思うように体が動かなくなり、一番つらい思いをしているのは他ならぬ年老いた愛犬なのですから。

足腰の状態によりハーネスを利用する

一度立ち上がってしまったら、ゆっくりでも自力で歩けるうちは歩かせてあげましょう。
しかし、足腰がさらに弱ってふらついてしまう場合は、介護用のハーネスを利用する必要があります。

もちろん、ハーネスなしでも飼い主が常に支えてあげられるならそれでもかまいません。
しかし、たいていの場合は中腰の姿勢にならなければいけないため、この状態を続けると飼い主の体に大きな負担がかかることになります。

年老いた犬をきちんと介護しようと思ったら、出切るだけ飼い主の体の負担にならない方法をとるのは必須。
そのためにも、ハーネスの利用は間違いなく重要になってくるのです。

愛犬にとって最適な形状のハーネスとは

一口に介助用のハーネスといっても、形状は様々。
腰の部分のみに装着して弱った後ろ足の介助をするものもあれば、胴体全体を引き上げるタイプもあります。
共通しているのは飼い主が引き上げの際につかむ取っ手がついていることでしょうか。
また、通常の散歩時に使用するハーネスとは違い、多くは引き上げる際に体に食い込まないように、ひもではなく比較的面の広い布が使われています。

どのタイプが自分の愛犬の体の状態に適しているのかをしっかりと検討してから選ばないと、せっかくの介助用ハーネスが最大限に役立たないかもしれません。

サイズは当然のこととして、その介助用ハーネスをつけることでどのような動きをサポートしてあげられるのかを、きちんと見極めたうえで選んであげましょう。

また、ハーネスを装着したあと、自分がどのような持ち方をするのか、どんな場面で愛犬の体を引き上げる必要があるのかを考えることも重要です。

歩かせるときのみに使用するのか、階段の上り下りにも使用するのか、車などに乗せるときの抱き上げにも使うのかによっても、使いやすい形状は違ってくるはずです。

オス・メスの違いも考慮する必要あり

市販されている介護用のハーネスには、オス用、メス用といった区分けがされているものがあります。

たとえばメス用のハーネスをオス犬に使用してしまうと、排尿するたびにハーネスを汚してしまうかもしれません。
そうなると毎回洗うのは大変ですし、犬の体も汚れてしまうことになるでしょう。

オス・メス兼用のハーネスであっても、愛犬の体型や体格にはマッチしないこともありますので、そのあたりもしっかりと確認したうえで選ぶのが一番確実です。

裁縫が得意な飼い主さんは、愛犬の体の寸法を測ってから手作りすると、確実にフィットする介助用ハーネスが作れるのではないでしょうか。
作り方はインターネットで検索するといくつかヒットしますので、気になる方は調べてみてください。

介助用ハーネスを使っていつまでも一緒に歩きたい

犬は、散歩にしても排泄にしても、本来は自力でしたい生き物です。

足腰が弱って極端に歩くのが遅くなったとしても、それにつきあうのが面倒だからといって早い段階でオムツをしてしまうと、愛犬の心を傷つけてしまうかもしれません。
自力で歩こうとさせなければ、それだけ痴呆の症状が進む可能性も高くなります。

どんなに体が思うように動かなくなっても、愛犬は大好きな飼い主さんと一緒にいたいもの。
最後の最後まで、愛犬との生活が快適なものになるよう、様々な工夫をこらすことができるのは飼い主さんだけなんです。