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マヌカハニーの抗菌効果で歯周病ケア

この記事の目次

犬の体をケアするうえで、爪切りの次ぐらいに飼い主さんを悩ませるものといえば「歯磨き」ではないでしょうか。
歯周病は万病のもと……と、わかってはいても、子犬の頃から歯磨きをする習慣をつけておかないと、なかなかスムーズには磨かせてくれないものですよね。

また、なにかと忙しい現代人です。
愛犬の歯のケアが大切だということは重々わかっていてもつい後回しにしてしまい、気づけば歯石がビッシリ!ということも。
しまった!とあわてて歯をきれいにしようにも、嫌がる犬に大暴れされてしまい、ほとほと困り果ててしまった経験を持つ飼い主さんも少なくありません。

そんなときは、完璧に歯を磨ききることができないまでも、歯周病菌が増えないようにだけはしたいものですよね。
そのための方法として、近頃では「マヌカハニー」が注目されています。

マヌカハニーは普通のハチミツとは訳が違う!

マヌカハニーとは、その名のとおりニュージーランドに自生しているマヌカ(ギョリュウバイ)の花から採取したハチミツのことです。
ああ、ハチミツって体にいいよね……という程度の単純な話しではありません。
マヌカハニーはそんじょそこらのハチミツとは訳が違うんです。
なんと、含まれているメチルグリオキサール(MGO)という成分には、すさまじい殺菌効果と抗菌効果があることがわかっています。
マヌカハニーにはこのMGOが普通のハチミツの100倍以上含まれているんですね。
だからこそ、犬の歯のケアにおいて効力を発揮してくれるんです。

ハチミツで歯のケアなんてしたら虫歯になるのでは?

ハチミツで歯のケアをするなんて、虫歯になりそうでちっともいいとは思えないんだけど……という心配はありません。
そもそも犬の口内はpH(ペーハー)が8.5から9.0程度とアルカリ性。
もともと虫歯菌が繁殖しにくい環境にあります。
虫歯菌は糖を発酵させて酸を作り出すことで歯の表面を破壊するわけですから、アルカリ性の口内では分が悪いんですね。
さらには唾液の中に糖を分解するための酵素アミラーゼが少ないため、犬の口内は糖がとどまりにくい仕様になっています。
つまり、犬の口内は根本的に虫歯になりにくいのです。

しかし、虫歯になりにくいからといって喜んではいられません。
虫歯になりにくいのはありがたいことですが、アルカリ性の口内は歯垢が石灰化しやすいため、歯周病の原因となる歯石が簡単に作られてしまうのです。
これが、犬が歯周病にかかりやすい理由だったんですね。
というわけで、マヌカハニーを使った歯のケアというのは、強力な殺菌作用で歯周病菌を殺菌してしまおう、というものなんです。

マヌカハニーで歯のケアをする前に確認しておくこと

さて、そんなありがたいマヌカハニーではありますが、すべての犬にじゃんじゃん使えばいい、というものではありません。
まず第一に、マヌカハニーはハチミツです。
与え過ぎれば糖分の摂り過ぎとなり、それは肥満や糖尿病の原因になるでしょう。

さらに体質によってはハチミツにアレルギー反応を起こすこともあります。
また、いわゆるハチミツのボツリヌス菌問題として、人間の赤ん坊と同様に子犬に与えることはおすすめできません。
ボツリヌス菌は加熱したとしても完全に殺菌できるかはわからないため、成長して腸内細菌が落ち着いた成犬となるまでは、マヌカハニーによる口内ケアをするべきではないのです。

というわけで、成犬以降の犬にマヌカハニーで口内ケアをする前は、必ずアレルギーがないかを確認してください。
方法はいたって簡単。
まずはほんの一滴、マヌカハニーを愛犬になめさせてみます。
ここで下痢や嘔吐がなければ、次にティースプーンの1/3程度をドッグフードに混ぜて食べさせてみてください。
ここでも体調悪化がみられなければ、ハチミツに対するアレルギーはないと考えて大丈夫。
いよいよマヌカハニーでの口内ケア開始です。

マヌカハニーを歯と歯茎に塗るだけでOK

マヌカハニーを愛犬の歯と歯茎に塗りつける、ただそれだけなのでいたって簡単。
とはいえ、たとえ簡単にでも事前に歯を磨いておけるなら、より効果が高まることは間違いありません。
無理なら塗りつけるだけでも歯周病菌を殺菌する効果が期待できるので、やる価値アリです。

気をつけることとしては、使用するマヌカハニーの量
小型犬であればマヌカハニーは1日に1.5ml程度、ティースプーンでいえば1/2から2/3ぐらいで充分です。(小指の先程度という覚え方でもOK)
中型犬や大型犬はもう少し使っても大丈夫ですが、いずれにしても多く与えたからといって効果が高まるものではありません。
むしろ、肥満や糖尿の危険性が高まってしまうので、適量よりやや少なめかな?ぐらいを心がけるのが一番安全です。

また、マヌカハニーを歯と歯茎に塗りつけたら、しばらくはお水を飲ませないようにしてください。
噛んで遊ぶ柔らかめのヌイグルミやボールなどもマヌカハニーがとれてしまうため、できるだけ何も噛ませないのが一番です。

マヌカハニーはMGO値が明記されている品質の確かなものを

マヌカハニーと一口に言っても、MGOの含有量には製品ごとに違いがあります。
口内ケアに使う以上、やはりきちんと抗菌効果のあるものを選びたいところ。
記載されているMGO値が100以上のもの、もしくはUMF10+以上のものを選んでください。
この数値が高ければ高いほど抗菌・殺菌効果は高くなりますが、同時にお値段も比例して高くなりますので、お財布と相談して長く続けられそうなものを見つけるのが一番です。