犬のインフルエンザ
気温と湿度がともに低下する時期――すなわち秋から冬にかけて、
今年はどの型のインフルエンザが流行しそうだと
ニュースでも話題にのぼるようになります。
ところで、犬にもインフルエンザがあるのを知っていますか?
もちろん、人間のインフルエンザが犬にうつるわけではありません。
そして、犬のインフルエンザは人間にうつりません。
犬には犬のインフルエンザがあるのです。
犬のインフルエンザ
犬のインフルエンザは鳥や豚のインフルエンザとも違うものです。
犬と犬の間だけで伝染していくものであり、
強いて言うなら馬のインフルエンザとは型が近いと言えるのですが、
それは犬のインフルエンザがもともとは
馬のインフルエンザウィルスだったからです。
ですから、馬のインフルエンザは犬にうつる可能性がありますので、
もし犬と馬を飼っているのであれば、気をつける必要があるでしょう。
どのようにして伝染するのか?
犬のインフルエンザも人間のものと同様に、
感染した犬の鼻水や咳などの飛沫と、
それらが付着したものに触れることで伝染していきます。
そのため、インフルエンザにかかった犬は感染源にならないためにも、
絶対に他の犬がいる場所に連れ出してはいけません。
もちろん、インフルエンザにかかったとわかったら散歩もご法度です。
伝染病予防ワクチンはインフルエンザ対応のものを
伝染病を予防するワクチンにはいろいろな種類がありますが、
5種混合ワクチン以上の混合ワクチンを接種していれば、
その対応する伝染病には犬パラインフルエンザ感染症が含まれているはずです。
しかし、パルボだけの単体ワクチンや、2種混合ワクチンは
パルボとジステンバーのみをターゲットにしたワクチンのため、
犬のインフルエンザには対応していません。
ワクチン接種の是非やその種類については
かなり意見が分かれるところではありますが、
水頭症にかかっているなどの理由がない限りは、
やはりある程度複数の伝染病に対応している
混合ワクチンを接種した方が安心なのは間違いなさそうです。
伝染病予防ワクチンを接種することは自分の愛犬の身を守ることですし、
また感染源とならないためにも大切なことなのです。
インフルエンザが流行する時期になると、
人間はうがいだ、手洗いだと気をつけるようになりますが、
同時に愛犬もインフルエンザに感染するかもしれないということを
思い出してあげてください。
インフルエンザが流行する時期には、
あえて不特定多数の犬が集まる場所には連れていかないようにするだけでも、
かなりの確率で感染を防ぐことができるでしょう。
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