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魚を食材に加えるとアレルギーになる!?

この記事の目次

犬の手作りご飯に真剣に取り組んでいると、
必ずといっていいほど一つの疑問にぶつかります。

――魚は、手作り食の食材には加えない方がいいのだろうか?

なぜこのような疑問を持つのかといえば、
「青魚を食材に加えた場合、アレルギーを引き起こす
ヒスチジンという物質を摂取してしまう恐れがあります」

という情報に行き当たってしまうからではないでしょうか。

というわけで、魚を食材として加えることについて考えてみたいと思います。

ヒスチジンとアレルギーの関係

ヒスチジンという物質名はあまり聞き慣れませんが、
イワシやサバなどの青魚だけでなく、
マグロやカツオなど赤身の魚にも多く含まれている物質です。

このヒスチジンですが、
実はこれ自体がアレルギーを引き起こしているわけではありません。

ヒスチジンに特定の細菌が作用することによって、
アレルギー反応を引きこす物質「ヒスタミン」が作られる
のです。

そして白身魚はヒスチジンの含有量が少ないのに対し、
赤身魚に多い理由は魚肉のph値が関係しています。

この細菌によるヒスチジンのヒスタミン化は、
なんと冷凍しても生成が続いてしまうのだとか。

つまり新鮮な赤身魚を冷凍したので安心と思っていたら、
ヒスタミンは着々と作られていた、ということもありうるのです。

魚は食材としてアリ?ナシ?

ところでこのヒスタミンによるアレルギー反応ですが、
なにも犬だけの話ではありません。

人間にも同様に症状を引き起こすことがありますが、
多くの人が食べてもなんともないように、
犬だって食べたからといって必ずアレルギー反応が起きるわけではないのです。

むしろ、アレルギー反応が起きないのであれば
良質のタンパク質が摂取できる食材と考えてもよい
のではないでしょうか。

もちろん、魚を食べさせた後に気になる症状が表れたとしたら、
当然のことながら食材として使うことは避けた方がよい
でしょう。

一種類に偏らない選択を

とはいえ、魚を食材に加えることで
ヒスチジンのヒスタミン化がアレルギーを引き起こしたら嫌だな、
と考えるのは飼い主として当然の感覚ではないでしょうか。

そういった不安を避けるためにも、魚を食材として加えるなら
どれか一種類に偏って与え続けるのではなく、
白身魚、赤身魚、青魚をバランス良くローテーションすることをおすすめします。

そして、どの魚を利用するにしても
共通して注意しなければいけないことは、丁寧な骨の処理です。

骨付きの魚を調理する場合は、
骨まで食べられるほど柔らかく煮込んである場合は別として、
そうでない場合はきちんと骨を取り除くことが大切です。

犬なんだからそこまで神経質になる必要ない!
――などと乱暴なことを言う人がいますが、それを鵜呑みにしてはいけません。

犬は基本的にほぼ丸呑みに近い形で食べてしまいますから、
魚の骨が食道に刺さったり、胃腸を刺激すると厄介なのです。

せっかく健康のために栄養バランスを考えて魚を食材に加えるのですから、
調理に一手間を加えてさらに完璧な手作り食を目指しましょう。