あなたの犬は自分の名前を「ダメ」と勘違いしているかもしれない

愛犬の名前――。
可愛い子犬の顔をながめつつ、あれこれ悩んで決める人もいれば、犬がやって来る前からすでに決めている人もいます。

犬の名前なんてどうでもいい、なんでもいい、というやさぐれた飼い主はおそらく少数派。
多くの飼い主は、愛犬の名前に大切な意味を込めたり、幸せを願って名づけるのではないでしょうか。

ところが、飼い主としては考え抜いた末につけたはずの愛犬の名前が、当の犬からしてみると、全く別の意味として理解していることもあるんです。

犬の名前が嫌なことを連想させるワードになっているかもしれない

たとえば、新しくやってきた子犬に「チョコ」という名前をつけたとします。
飼い主は1日も早く子犬に名前を憶えてほしくて、なにかといえば「チョコ、チョコ!」と呼びかけたりしますよね。

可愛いチョコちゃんは、お部屋の中を元気一杯に駆け回り、そして突然カーペットの上でオシッコをしたりします。
まあ、子犬ですから普通のことですよね。

ところがそんなとき、飼い主は「あぁっ!チョコ、そこでしちゃダメ!チョコ、トイレはあっち!」と大慌てで叫んだりします。
さらには床での粗相を厳しく叱ることだってあるでしょう。

そんなとき、子犬の頭の中ではどのように一連の出来事をとらえているのでしょうか。
オシッコをしただけなのに、ものすごく怒られてしまった。すごく怖かった……。

そして、このときに何度も連呼された言葉――。
それが「チョコ」です。

これはなにもトイレの失敗に限った話しではありません。
なにか愛犬を叱らなければいけないとき、無意識に名前を呼んでいる飼い主は意外なほどに多いもの

「チョコ、やめなさい!」
「チョコ、かじっちゃだめ!」
「こら、チョコ!放しなさい!」
……と、こんなふうに。

「チョコ」が犬の名前であるということは、飼い主サイドの都合でしかありません。
そもそも、犬に「名前」という概念なんて、おそらくはないんですよね。

しかし、犬たちは間違いなく「名前」に反応するようになります
それはなぜかといえば、飼い主が可愛がってくれて、おいしいものをくれて、たくさん遊んでくれる大好きな時間に何度も耳にする言葉だからです。
そういう時間が繰り返されることによって、犬は名前に反応するようになるのではないでしょうか。

そうなんです。
子犬に名前をつけたら、その名前を口にするときはどんなときであろうと、飼い主は機嫌よく愛犬に笑顔を向けているべきなんです。
叱る場面では、絶対に犬の名前は口にするべきではありません

ダメ!を名前だと勘違いする犬

子犬を遊ばせていると、じゃれつかれているうちに、指や洋服に噛みつかれることもありますよね。
そんなとき、言葉では「ダメ、やめなさい」「ダメ、放しなさい」と言っているわりに、全然叱っている雰囲気を表現できていない飼い主さんが多々見受けられます。
笑顔のままだったり、口調が柔らかすぎたり、叱った直後に頭をなぜてみたり……。

犬に「してはいけないこと」を教えるとき、そのような態度で接していると、犬はその行為を叱られていることが理解できません。
むしろ、飼い主が喜んでいると勘違いし、笑いながら発せられる「ダメ」という言葉を楽しいことに結びつけて理解してしまうことすらあるんです。

そうなると、子犬は自分の名前を「ダメ」と理解しているといってもいいのかもしれません。

せっかく名づけの本まで読んで名前を決めたというのに、当の犬は「ダメ」に最も楽しそうに反応するとしたら……。
なんだか、シャレにもなりませんよね。