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安易な犬の丸刈りは後悔のもと

この記事の目次

ロングコートやダブルコートの犬は、暑い季節には見ているとなんだか可哀想になりますよね。
いっそ丸刈りにしてやったら、涼しくていいかもしれない……。
などと考えて、トリミングサロンには行かずに自宅で丸刈りにしてしまう飼い主さんがいます。

気持ちはわからないでもありませんが、安易に丸刈りにすると後悔することになるかもしれません。

一番怖いのは断熱効果がなくなること

暑そうだから、という理由でサマーカットにすることが危険なのは、前の記事でもお伝えした通りです。
犬の被毛には断熱材の役割がありますから、人間が思うほど犬にとって被毛は暑苦しいものではないんですね。

それでもどうしても見た目に涼しくしたいなら、プロのトリマーに依頼してサマーカットにしてもらうことをおすすめします。
と言っても、トリマーとは名ばかりの下手くそや、勉強不足のトリマーにサマーカットをオーダーしてはいけません。
正しいトリミングの技術があり、犬の体についてきちんと勉強しているトリマーは、サマーカットをするにしても被毛を残さなければいけないポイントを守ったうえで仕上げてくれるはず。

すっきりと全身を丸刈りにしてください、というオーダーをホイホイ受けてしまうようなトリマーは、技術と知識が足りないと判断したほうがよいでしょう。

丸刈りにした後のことを考えていますか?

見た目なんて気にしないから、トリミングサロンには行かずに自分で丸刈りにしよう!
こういう飼い主が、あとで後悔することになります。

丸刈りにしてもいずれは伸びるのだから、問題ないだろうなどと思ったら大間違い。
確かに伸びはしますが、必ずしも前と同じ毛質の毛が生えるとは限りません。
柔らかくてモフモフとした手触りが気持ちよかったのに、バリカンで丸刈りにしたら硬くてゴワゴワの毛になってしまったり、毛色が変わることもあります。

また、同じ伸びるにしてもすべての毛が同じタイミングで伸びるわけではありません。
その結果、ざんばらの情けない毛並みになり、それが嫌で丸刈りを続けているうちに、とうとう皮膚に炎症が起きてしまうという、ある意味本末転倒な事態を引き起こすことだってあるのです。

犬のことを思って少しでも涼しくしてあげたい気持ちは大切です。
しかし思いつきだけで行動してしまうと、逆に犬を苦しめることもあるのです。
安易な丸刈りはやめておきましょう。