犬は虫歯になりにくくても歯周病にはかかりやすい

犬の口が臭いのは普通だと思っていませんか?
それ、大間違いです。

口腔内や鼻腔内、内臓などになんらかのトラブルがない限り、
実は犬の口は臭くありません。


つまり、「うちのワンワンのお口くさ~い」などと言って笑っていると、
実は愛犬の体に起きている異変を目の前で見逃していることになるわけです。

虫歯にはなりにくいけれど…

犬は虫歯になりにくい生き物です。
それは人間と比べて口腔内のPhが高く、弱アルカリ性だからなんですね。
要するに、虫歯の原因となる菌が繁殖しにくいわけです。

それをうらやましいなどと考えるのは早計で、
弱アルカリ性の口内は歯垢をものすごいスピードで歯石に変えてしまうため、
実はとても厄介なのです。

速度にして、人間の口内で歯石が作られるスピードの約5倍以上だとか。
つまり、歯垢を放っておくとあっという間に歯石に変わり、
歯周病を引き起こしてしまう
のです。

歯周病は想像以上に恐ろしい

歯周病が厄介なのは、単に歯茎が腫れて
痛みがでる程度のことでは終わらないところ
です。

歯周病菌が出す酸によってアゴの骨がとけ、歯が抜け落ちるだけにとどまらず、
細菌がさらに体内の奥深くに入りこんでいくことです。

上あごがやられてしまった場合、炎症による膿で眼球にまで影響を及ぼしてしまい、
最悪は失明することもあるほど。

また、血管内に入り込んだ歯周病菌は血流に乗って全身を駆け巡り、
心不全や腎不全、肝不全などを引き起こす原因にもなるのだとか。

「お口くさ~い!」なんて笑っているその瞬間にも、
歯周病菌は愛犬の体を着々と蝕んでいるわけですね。

犬が歯磨きするなんて…?

歯周病を防ぐには日頃からの歯磨きが大切なわけですが、
犬に歯磨きなんて不自然だと難色を示す飼い主さんがいます。

しかし、そのわりに食べさせているのは人の手によって作られた
人工食の極みのようなドッグフードであり、
さらには人間の食べ物をちょこちょこと与えることもあるのだとか。

それなのに犬の歯磨きを否定するなんて、
ずいぶんと都合のいい話しだと思いませんか?

そもそも、犬が人間に飼われることなく野生のまま生き続けていたとしたら、
現代の犬達ほど歯周病にかかることはまずないのでしょう。

人間の与える食べ物は歯間にたまりやすいですし、
なにより人と暮らすことで犬の寿命が劇的に長くなり、
歯周病にかかる前に死ぬはずだった体は
老犬として生き続けなければいけないのですから。

現代日本を生きる犬達は、人間社会の中でしか生きることが許されていません。
だったら、不自然だなんだと屁理屈をこねずに、素直に愛犬の歯を磨きましょう。