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メスがメスに乗って腰を振る!?

この記事の目次

「うちの犬(メス)が他の犬に乗っかって腰を振りました!
本当はオスだったんでしょうか!?」
――と、飼い主さんが大慌てをすることがあります。

もちろん、ブリーダーやペットショップがオス・メスを間違えたわけではありません。
メスも相手の犬に乗りかかって腰を振ることがあるのです。

力関係を示すためのマウンティング

メスが別の犬に乗りかかって腰を振っているのは、もちろん交尾のためではありません。
これは相手の背中にのしかかることによって
自分の優位性を示そうとしている、マウンティングと呼ばれる行為
です。

そのため、メスがメスに乗ることもあれば、メスがオスに乗ることだってあるのです。

また、オスがオスに乗ることもあり、
「うちのオス犬はオス犬相手に発情するアホ犬です」と嘆く飼い主さんがいますが、
この場合も力を示そうとするマウンティングである確率は高いでしょう。

ただし、交尾経験のない若いオス犬などは、遠くのメス犬の発情を嗅ぎ取り、
身近なオス犬相手に乗りかかろうとすることは有り得ます。

この場合、なんだかちょっと哀れな気がしてしまいますが…。

多頭飼育の場合は上下関係の目安になる

複数で犬を飼育している場合は、マウンティングによって
犬達の上下関係を確認することができます。


同じ種類の子犬を同時に飼い始めた場合は別として、
先住犬がいるところに後輩犬を迎えた場合は、
出来ることなら先住犬を優位に立たせたいところです。

後輩犬がまだうんと幼い頃は別として、ある程度成長してきたら
後輩犬が先住犬にマウンティングをしないよう、充分に注意してあげましょう。


特に、後輩犬の方が先住犬より体格が大きくなる犬種の場合は、
後輩がマウンティングすることで先住犬の心を傷つけてしまうことがあります。

また、タイミングが悪いと大ゲンカに発展したり、
先輩犬が負けてしまうこともある
でしょう。

しかし、本来犬の世界では強い者が勝ち、弱い者が負けるのが当たり前なのです。
ですからマウンティングをしたからと言って、後輩犬を闇雲に叱るのは
かえって犬達の気持ちの混乱をまねきかねません。

そもそも、後輩犬が先輩犬にマウンティングをしかけるのは、
飼い主がきちんと先住犬を尊重しなかったことが影響しているかもしれません。

子犬は小さくて可愛いものですから、
ついつい先住犬をないがしろにして子犬にばかり目がいってしまうと、
その結果後輩犬を増長させてしまうことがあるのです。

先輩犬が後輩犬にマウンティングする分には、
ケンカなどに発展しないようにそっと見守るようにし、
後輩犬が先輩犬に乗ろうとした時には
さりげなく間に割って入ることで、させないようした方がよいでしょう。