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柑橘系の果物は犬にOK?それともNG?

この記事の目次

犬と暮らして初めて知ることはいろいろあります。
想像している以上に、人間が食べるものであればなんでも食べたがることも、その一つではないでしょうか。
それも、およそ犬のイメージとはかけ離れた食材です。

たとえば柑橘系の果物
犬と柑橘系はなんとなくピンとこない組み合わせですが、これが意外にも喜んで食べる犬が少なくありません。
そんな柑橘系の果物は、実際のところ、犬に食べさせても大丈夫なのでしょうか?

犬の鼻にリモネンの香りはキツ過ぎる刺激

犬は本来、柑橘系のにおいを苦手としています
実際に犬の噛みつき防止スプレーなども、柑橘系の香りがする製品がありますよね。
においの正体は柑橘系の皮に含まれているリモネンというファイトケミカルで、私たち人間にとっては爽やかで良い香りの代表格ですが、犬の良すぎる嗅覚には刺激が強すぎるようです。

ところが実の部分には、このリモネンが含まれていません。
そして味覚オンチといわれる犬も、甘味は感じることができます。
……というわけで、甘い柑橘系の実を犬は喜んで食べるわけですね。

もちろん、柑橘系の実をまったく食べようとしない犬も少なくありません。
食べるか食べないかは個体差による、といったところが正しいのではないでしょうか。

柑橘系の実の成分は犬に食べさせても大丈夫?

犬に柑橘系の果物を食べさせるとしたら、外皮は絶対にNG
しかし、単純に成分という部分だけで考えるなら、実の部分はOKということになります。

実の部分の8割以上は水分であり、その他含まれている成分はビタミンC、D、B6、B12、マグネシウム、カルシウム、鉄あたりですから、取り立てて犬の体に害になるような成分は見当たりません
しかし、中にはリモネンの含まれている外皮ごとかじってしまうツワモノもいますので、イタズラ食いで皮ごと柑橘系を食べられないように注意することは絶対的に必要です。
食べたからといって即死亡してしまうほど重篤なケースは考えにくいですが、胃腸が刺激されて嘔吐したり、下痢の原因になるかもしれません。

柑橘系の果物を犬に食べさせるときは一手間が必要

外皮を取り除いた柑橘系の実は犬に食べさせてもOKですが、だからと言って皮をむいたらそのままポンと与えればいいわけではありません。
外皮をむき、房にわけたらその房から中身を取り出し、さらに中身の粒々を細かく刻んであげるぐらいの手間をかけるべきです。

そんなの面倒くさい!と思われる場合は、犬に柑橘系の果物を与えるべきではありません。
柑橘系の房や白い筋などは、非情に消化に悪いため犬の胃腸には負担になるからです。
胃腸に負担がかかれば胃腸の機能が低下し、それが原因となって免疫力の低下を招いてしまうかもしれません。
免疫力の低下は万病の元となりますから、それでは柑橘系の果物をわざわざ食べさせる意味がありませんよね。

つまり、柑橘系の果物は犬にとって積極的に食べたほうがよい食材、というわけではないのです。
そんな食材をあえて食べさせることで愛犬の体調を崩してしまったら、本末転倒もいいところだと思いませんか?
消化を良くするための一手間をかけるのが面倒なら、わざわざ柑橘系の果物を犬に食べさせるメリットはない、と断言してもよいぐらいです。

ビタミンCが目的なら別の食材を

犬に柑橘系の果物を食べさせると、ビタミンCの摂取ができる……そのようにメリットが説明されている文章を見かけることがあります。
しかし、ビタミンCの摂取が目的でみかんなどの柑橘系を食べさせるのだとしたら、それはちょっと本来の目的からは外れているのかもしれません。

もちろん、みかんなどの柑橘類にはビタミンCが含まれています。
しかし、食材全体で見た場合、柑橘系の果物が他の食材に比べてビタミンCが抜きん出て多く含まれているわけではないんですよね。
単純にビタミンCを摂取させることが目的なら、ピーマンやパセリのほうがよほどたくさん含まれていますし、柑橘系ならビタミンCはレモンが一番多く含まれています。
しかし、レモンの酸っぱさは犬にとってはかなりの刺激となるもので、そもそもが犬の食事には適していません。
どうしても果物からビタミンCを摂取させたいのであれば、キウイフルーツのほうがよっぽどビタミンCは含んでいるわけですが、アレルギーなどの可能性を考えた場合、キウイフルーツも犬にとっては積極的に摂取する必要のない果物といえるでしょう。

こういったことから考えると、犬に柑橘系の果物を食べさせるとしたら、それはビタミンCの摂取が目的というより、単純に犬が喜ぶから食べさせるレクリエーション的な食材、と位置づけるのが適切なのかもしれません。

犬に柑橘系の果物を食べさせるなら、ほんの少量にとどめておくのが一番

犬が柑橘系の果物を喜んで食べるとしたら、それはおそらく飼い主の口に入るものだからです。
飼い主が食べるものをもらったから嬉しいのであり、柑橘系そのものが犬の好物というわけではありません。
そのあたりをきちんと踏まえたうえで、与えるならほんの少量にとどめておくことが一番安全なのではないでしょうか。