ドゴ・アルヘンティーノはピューマをも倒す犬

つい最近、「ドゴ・アルヘンティーノを手に入れたい」
という人からの相談を受ける機会がありました。

正直嫌な予感しかしませんでしたが、
念のため、なぜドゴ・アルヘンティーノが欲しいのかたずねてみると……。
「真っ白で大きくて、筋肉ムキムキでカッコよくて、
なにより他の人と犬種がかぶらない犬だから」との答えが。

小型犬がブームになって久しいとはいえ、この手の相談――
大型の珍しい犬種が欲しい――は何度となく舞い込んできます。

そもそも、大型の珍しい犬種どころか、
ペットそのものを飼うべきではないような人に限って、
こういう難しい犬種を欲しがるのはなぜなのでしょうか。

ドゴ・アルヘンティーノはピューマをも倒す犬

ほとんどの犬種と同じように、ドゴ・アルヘンティーノも
人の手によって作り出された、珍しくもアルゼンチン原産の犬です。

それも比較的最近のことであり、FCI(国際畜犬連盟)に承認されたのは1973年。
当初は闘犬として作り始めた犬でしたが、途中からその能力を見出され、
大型の獣を捕らえる猟犬へと進んでいきました。

大型の獣といっても、鹿だのカモシカだのという草食獣ではありません。
ピューマやジャガーなどの、肉食獣を倒すような猟犬なのです。

隠れて闘犬に使われることもあり、クマを相手に闘わされることも。
つまり、ドゴ・アルヘンティーノは人間なんていとも簡単に倒せる犬なのです。

珍しくて大きくてカッコいいからという理由で
「飼いたい」と安直に言ってはいけないんですね。

ドゴ・アルヘンティーノの飼い主には高いレベルが求められる

ドゴ・アルヘンティーノは安易に飼育してはいけない犬種の一つではありますが、
非常に優れた犬種であることは間違いありません。

作出者が長い年月をかけて勇猛果敢な性質と、頑丈でありながらスタイルの良い体、
さらには闘犬の獰猛性を出来るだけ排除しようと努力して作り上げた傑作です。

しかし、ドゴ・アルヘンティーノの持つポテンシャルは、
一般的な家庭犬としてふさわしいものではありません。


ドゴ・アルヘンティーノが何か問題を起こしたとしたら、
それはドゴ・アルヘンティーノが悪いのではなく、
本来の性質とはマッチしない環境にいること、
そしてなにより飼育者がドゴ・アルヘンティーノを管理しきれていないことが原因です。

この世には素晴らしい犬種がたくさん存在しますが、
そのすべてが家庭犬としてふさわしいわけではありません。