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多頭飼いは楽しいけれどコストは倍増

この記事の目次

犬が好きな人であれば、何匹もの犬に囲まれる生活
――すなわち多頭飼育
に憧れるのではないでしょうか?

犬を1匹で飼っていると、どうしても家族全員で甘やかしてしまいがちです。
お留守番の時に一人ぼっちでは可哀想だという気持ちにもなるでしょう。

また、犬が複数集まると犬同士の関係が始まり、
良い意味でも悪い意味でも「犬らしさ」が表れてくるおかげで、
行動や表情の幅が広がる
ことは間違いありません。

もちろん、お留守番の寂しさだってかなり緩和することができるでしょう。
そう考えると多頭飼育はいい事づくめのように思われがちですが、
もちろん物事にはメリットがあればデメリットもあるのです。

すべてが二倍以上になる

犬が2匹以上になると、当然のことながらコストも
その分だけ増えていく
ことは間違いありません。

ドッグフードなんて大袋を買えば、たいしてコストは増えないのではないか?
などと思ったら大間違いです。

例えばトイレシーツ一つをとってみても確実に消費量は増えるでしょう。
小型室内犬1匹だったらレギュラーサイズのトイレが一つがあれば済んでいたところ、
2匹以上になると複数個所に設置するか、
もしくはワイドサイズ以上の大きなものが必要になるかもしれません。

トイレトレーもトイレシーツ1枚あたりのコストも、
レギュラーよりワイドの方がコストがかかります。

また、毎年の狂犬病予防ワクチン、
伝染病予防ワクチン
は犬の頭数分が必要になりますし、
フィラリアの予防薬についても同じです。

予防薬を飲ませる前に実施する血液検査も、
頭数分かかることを忘れてはいけません。

すなわち、1匹だったら多少コストがかかってもさほど負担にならなかったことが、
二倍三倍になることで肩に重くのしかかってしまうもしれない
のです。

複数の犬が同時に病院にかかることもある

日用雑貨やワクチンぐらいなら、コストが二倍三倍かかったとしてもかまわない――。
そう結論をだして多頭飼育にふみきるとします。

もしその犬達が不幸にも同時期にケガや病気をして、
高額な医療費がかかる
としたらどうでしょうか?

仮に手術代や入院費用などに1匹20万円かかったとします。
それがもし、2匹が同時だったら?
同時ではないにしても、昨年1匹、今年に入ってもう1匹……、
ということだってありえない事ではないでしょう。

1匹だけだったら納得のいく医療を受けさせられたかもしれないのに、
2匹同時では厳しい現実に直面するかもしれません。


そうなったら借金をしてでも2匹に最新の医療を受けさせるのか、
それともどちらか一方を選択するのか…。

楽しいところばかりを考えて多頭飼育を始める前に、
そんな場面を一度は想定してみてほしい
のです。

まだ起こってもいないことをグジグジ悩む必要はない、
と考える人がいるかもしれません。

しかし、犬を飼うということは一つの命を預かることになるわけです。

場当たり的に2匹目以降を飼いはじめるのではなく、
きちんと悩んでしかるべきことではないでしょうか。

それだけ悩んだ結果多頭飼育をするのであれば、
そのにぎやかさ、大変さのすべてを楽しむことができるのかもしれません。