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ペットショップのどこを見て判断しますか?

この記事の目次

ペットショップで子犬を買うことの利点は、
なんといっても自分自身の目で見て選べることでしょう。

しかし、子犬の可愛さに目がくらんでしまうと
大切なことを見落としてしまうかもしれません。

「この子が運命の子だ!」と感じた犬と
この先十数年という長い期間を幸せに暮らすためにも、
衝動買いをする前にペットショップ全体を冷静に観察する目を持ちましょう。

1匹1匹に目が行き届いているか?

子犬が入っているガラスケースの中をよく観察してみてください。
きちんと清潔に保たれているでしょうか?

子犬は消化器官が未発達のため、一日数回糞をします。
糞をいつまでも放置していたり、
トイレシーツがビリビリに破かれているのにそのままになっている店
は、
衛生管理に難ありとみてよいでしょう。

糞をしたのにそのままにしておくと、
糞を食べる癖がついたりして衛生面以外にも弊害があるのです。

食糞=即病気になるというわけではありませんが、
一度この癖がつくと厄介で、治すのにかなり時間がかかります。

糞をしてからあまり時間を置かずに片付けられるかどうかは、
子犬一匹一匹をきめ細かく世話しているかの判断材料としては充分です。

人手が足りないペットショップの場合、
当然のことながらウイルス感染や回虫、
原虫類に寄生されている可能性が高くなります
から注意しなければいけません。

ただいま調整中の意味とは?

三日前にペットショップで気に入った子を見つけ、
今日も見に来てみたら入っていたケージに『ただいま調整中』の札が貼ってあって姿が消えていたとします。

これはおそらく下痢や嘔吐などをしたため、
一時的に展示から外されている
のでしょう。

子犬が下痢や嘔吐をした場合、症状に合わせて対処をします。

寄生虫が原因の場合は虫下しを飲めばおおむね数日で体調は良くなります。

少し厄介なのはコクシジウムやジアルジアなどの原虫類が原因で体調を崩した場合です。
原虫類は抗菌剤等で治療することになりますが、
回虫類に比べると日数がかかるだけでなく、
食欲が落ちることで体が急激に弱ってしまうのです。

成犬と違って子犬の体はすぐにエネルギー不足を起こしますから、
低血糖を引き起こしやすくなるわけです。

体調悪化の原因として、最悪のケースはパルボなどの伝染病が発症した場合でしょう。

この場合、本来は店を休業にして店内すべての消毒を行い、
他の子に感染がないことを確認してからでなければ安心して販売することはできません。

しかし、店を休めば販売の機会を失うことになるため、
そのまま何食わぬ顔で営業を続ける店があるのもまた事実です。

「うちの子達はすべてワクチンを接種してある」というのがその理由のようですが、
いくらワクチンを接種していても免疫抗体が出来上がったと判断できるのは
早くても生後4ヶ月以降のことでしょう。

つまり、生後2ヶ月ぐらいの子に対し
「ワクチンを接種してあるから心配ありません」というセリフを言ったら、
そのショップの店員は知識が不足しているか、
もしくは客を誤魔化そうかしているかのどちらか
ということになります。

お気に入りの子の姿が消えていたら

元気に走り回る子犬

もしも『調整中』のような貼紙がしてあったり、
突然子犬の姿が消えてしまったら思い切ってその理由を聞いてみましょう。

きちんと理由を述べて、現在治療中ですと説明するなら
良心的であると判断してもよい
と思います。

子犬は生きていますから、
どんなに衛生管理をしても体調を崩すことはありうることなのです。

しかし、理由を曖昧にして誤魔化そうとしたり、
「販売済みです」と言っておきながら数日後にショーケースに戻ってきたとしたら、

何かしら後ろめたいことがあるのかもしれません。