犬の事故は室内で起きている!家の中には危険がいっぱい

犬が事故に遭う――。
そう聞くと、まず思い浮かべるのは交通事故ではないでしょうか。

しかし、犬の事故の多くは室内で起きています
それも当然のことで、現在日本の犬の8割が室内飼育
人間にとってはごく当たり前の住環境が、犬にとっては意外なほど危険に満ちた空間だからです。

室内飼育をしていても、家の中ではケージの中が基本、という飼い方をしているなら、事故の危険性はかなり低くおさえることができるかもしれません。
しかし、比較的多くの家庭において、犬は自由に各部屋を行ったり来たりしています
そしてそのような飼い方をしていると、ちょっとした油断が犬を危険にさらしてしまうのです。

キッチンは犬の大好物であふれている

キッチンは、犬にとってかなり魅力的な場所です。
なぜなら、基本的に犬という動物はかなりの食いしん坊。
そして、キッチンは犬達の大好きな食べ物のにおいであふれている場所です。

盗み食いをしたり生ゴミが捨ててあるゴミ箱をイタズラして、とんでもないものを誤食してしまったら……?

犬が飛びついたひょうしに包丁を落としてしまい、それが犬にあたってしまったら……?

火を使って料理をしている最中に、じゃれついてきた犬がフライパンの取っ手にぶつかって引っくり返してしまったら……?

食材を切っている最中に落としてしまったタマネギを愛犬がパクっとやってしまったら……?

誤食事故にしろ火傷にしろ、事が起きてしまったあとに後悔したところで後の祭りです。
基本的にはキッチンに犬は入らないのが一番ですが、せめて料理中だけでも愛犬がキッチンに入ってこれないようにしておくべきではないでしょうか。
そしてもちろん、ゴミ箱の設置場所にも充分に気を配るべきです。

玄関はより危険な外界へと通じている場所

玄関は、当たり前のことですが外へと通じている場所です。
なんの気なしにドアを開けたら、愛犬がするりと外へ出てしまった――。
室内犬を飼っているお家では、一度や二度はヒヤリとさせられたことがあるのではないでしょうか。

もしも外に出た直後に何か興味をひくようなものを見つけてしまったら、いつもは大人しい犬であろうと、思わず走り出したとしても不思議ではありません。
外に飛び出して行ってしまった場合、やはりおそろしいのは交通事故
自動車はもちろんのこと、自転車とぶつかってもおそらく無事では済まないでしょう。
そしてそれは愛犬がケガをするだけではなく、ぶつかった相手――自転車に乗っている人であったり、ランニングをしている人であったり、歩行者にもケガをさせる可能性があるのです。

そういう不用意な事故を防ぐためにも、望ましいのはドアの手前にゲートを設置すること。
それが難しいのであれば、ドアを開ける前には必ず周囲を見回して、犬が近くにいないかを確認する習慣を徹底することです。

階段は上りも下りも犬にとっては危険

階段は、人間であっても危険を伴う場所。
それでも人間の場合はとっさに手すりにつかまるなどして、難を逃れることもあるでしょう。

しかし、犬の場合はそうはいきません。
もしも下りでスリップしてしまったら、何段も落下して大怪我をするかもしれないのです。
また、上りであっても安全ではありません。
階段を上がり損なって膝を強打することだってありえるのです。

そもそも、犬の体は階段を上り下りするのには適していません
仮に落下事故は起こさなかったとしても、階段を勢いよく上り下りすることで、股関節や膝関節に大きな負担をかけることになるのです。
それはシニアになったとき、確実に悪いほうへと影響することになるでしょう。

基本的に、犬は階段の上り下りをしないほうが安全です。
しかし、どうしてもせざるを得ない場合は、階段に滑り止めのマットなどを敷き、さらには勝手に上り下りができないようにゲートを取り付けておくことをおすすめします。

部屋のドアも条件がそろえば犬にとっての脅威

浴室やバルコニーも、犬にとっては危険な場所。
しかし、これらの場所は「何が犬にとって危険なのか」が比較的わかりやすいのではないでしょうか。
たとえば浴室なら水を貯めておいた湯船に落下してしまうとか、シャンプーなどをイタズラして飲み込んでしまうことが容易に想像できますよね。
バルコニーにしても、まさしく落下事故に直結した場所ですから、危険性は目に見えやすいとも言えます。

しかし、何も危険ではなさそうな場所であっても、条件によっては犬にとっての脅威となりえます。
たとえば部屋のドア
なにげなく開け放しておいた部屋のドアが、窓の開閉や玄関の開閉といった気圧の変化によって、突然バタン!と閉まることがあります。
大型犬ならまだしも、体の小さな小型犬がドア挟まれてしまったら、それこそケガの原因につながりかねません。
現代の住宅は気密性が高く作られているからこそ、こういった事故が起こりうるのです。

飼い主が把握するべきは人間の目線と犬の目線の違い

私たち人間が暮らしている空間に、犬が当たり前のようにいる生活。
これはとても幸せなものです。

しかし、人間にとって暮らしやすい空間が、イコール犬にとっても暮らしやすいわけではありません
なぜなら、人間と犬――特に小型犬などは圧倒的に体格が違うからです。
人間にとっては単なる電気のコードも、犬の目から見ると噛んでみたいヒモに見えているかもしれません。

事故が起きてから後悔しても、取り返しはつかないのです。
犬と楽しく暮らすためにも、犬の安全は犬の目線で考えるべきではないでしょうか。