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超大型犬・大型犬は短命であることを覚悟しておくべき

この記事の目次

大切な愛犬にはいつまでも元気に長生きしてもらいたい――。
これは、飼い主の誰しもが共通して持っている願いではないでしょうか。

しかし、どんなにベストな環境を用意したとしても、
超えられない寿命の壁というものは存在しています。

しかし初めて犬と暮らす人の中には、
この『寿命』をきちんと理解せずに犬種を選んでしまうことがあるようです。

大型犬、超大型犬は短命

『恒温動物において、異種間では体格の大きな種のほうが小型の種よりも平均寿命が長いが、同種間の比較においては大柄な個体のほうが小柄な個体よりも短命という反比例になる』

これは、哺乳類の寿命に関して知られている法則です。

簡単な言葉で言い換えると、
人間と犬だったら人間の方が体格が大きいので犬より人間の方が長生きするが、
犬だけで考えたら大型犬に比べて小型犬の方が長生きする、
ということです。

そしてこの法則の通り、グレートデンやウルフハウンド、バーニーズマウンテンドッグなど、
大型犬、超大型犬は短命であることがほとんどです。

もちろん個体差がありますから、
中には長生きしている上記の犬種がいないとは限りません。
しかし、そういった例はあくまでも例外であり、
10年未満で寿命を終えることは珍しくないのです。

この短命には強引なブリーディングが影響しているという説もあり、
もちろんそれは否定できません。

しかし、やはり犬種の持つ体格が寿命の長さに反比例しているという法則
認めないわけにはいかないようです。

長生きする超大型犬をください?

こういった情報の片鱗――
すなわち、「超大型犬は短命である」という部分だけを抜き出し、
「長生きするグレートデンの子犬がほしい」と無茶な要望をだす人がいます。

こういった要望をペットショップやブリーダーにだしたところで、
結局それは無意味でしかありません。

もちろん、健全なブリーディングや生活環境の良さは寿命を延ばす要因にはなるでしょう。
しかし、それは絶対ではないのです。

どんなに健康を重視したブリーディングのもと生まれてきた子犬であっても、
ベストの飼育環境を用意したとしても、
短命でこの世を去ることは充分ありうることなのです。

ですから、もし愛犬を短命で失うことを絶対に避けたいのだとしたら、
少なくとも超大型犬や大型犬を選ぶことはやめておいた方がよいのかもしれません。

しかし、短命であると覚悟をしなければいけないにもかかわらず、
なぜその犬種と暮らし続ける飼い主がたくさんいると思いますか?
それは、それだけその犬種に魅力があるからです。

一緒に過ごせる時間はそう長くはないかもしれない――、
と正しい意味で覚悟を決めてその犬種を選ぶ飼い主
と暮らせる犬は、
間違いなく幸せに天寿を全うすることができるでしょう。

細く長くと同様に、短くても太ければ同じ面積は得られます。