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洗っても洗っても犬のフケがおさまらない!?

この記事の目次

いまや、飼育されている犬の8割が室内飼育。
それだけに、愛犬をこまめにシャンプーしたり、ブラッシングをする飼い主さんが増えました。

ところがせっせとシャンプーして毎日ブラシをかけているはずなのに、愛犬の体がフケだらけになることがあります。
それはいったいなぜなのでしょうか。

犬の体にフケがでる原因

フケは、新陳代謝によって皮膚から古い角質が剥がれ落ちたものです。
人間の頭皮もフケがでることがありますよね、あれと同じです。

もしも皮膚病にかかっている様子がなく、ダニも見つからず、なにか病気の兆候もこれといって見当たらないのにフケが出ているとしたら、原因には以下のことが考えられます。

シャンプーそのものに問題があるかもしれない

使っているシャンプーが愛犬の皮膚にあっていないのかもしれません。洗浄力が強すぎて脂を取り除きすぎてしまい、結果として肌のバリアー機能が衰えている可能性があります。また、シャンプーの品質そのものには問題がなくても、洗い方が激しすぎて皮膚にダメージを与えてしまっている場合も。こういったことが原因の場合は、低刺激性のシャンプーを選び、たっぷりの泡で優しく洗い上げることで改善する可能性があります。

ブラシのしすぎかもしれない

毎日被毛をブラッシングしてあげることは、悪いことではありません。しかし、抜け毛を取り除きたい一心で強くブラシをかけすぎてしまうと、皮膚を傷つけることになります。ブラシの固さや先端の形状などに注意をして、皮膚を傷つけないタイプのブラシを使うことでフケがおさまる可能性があります。

生乾きによるカビが原因かもしれない

シャンプーをしたあと被毛をよく乾かさなかったり、水遊びをしたあとに被毛をしっかり乾燥させないと、生乾きが原因で皮膚にカビがつくことがあります。
カビは古くなった皮膚を食べるため、その老廃物がフケに見えてしまうだけでなく、カビから身を防御しようとする皮膚が新陳代謝を促進することで、かえって古くなった皮膚が増えて、それがフケとなっていることもあります。

カビが原因のフケを防ぐためには、被毛を生乾きにしないことです。シャンプー後はドライヤーでしっかりと乾燥させ、水遊びや雨に濡れたあとは乾いた布できちんと拭きあげると、フケがおさまるかもしれません。

ドッグフードが体質にあっていないかもしれない

体質にあわないドッグフードを食べさせていると、皮膚が脂っぽくなったり、フケが出ることがあります。
また、ドッグフード自体は犬の体質に合っていたとしても、ドッグフードの保管方法が悪かったり、開封後時間が経ちすぎてフードが酸化している場合もフケの原因になることがあります。

愛犬の体質をよく見極めたうえでドッグフードを選び、開封後はできるだけ1ヶ月程度で食べきるようにすると、フケが改善されるかもしれません。

ストレスが原因かもしれない

人間もストレスでフケが一時的に多くなることがありますよね。
犬もなんらかの原因でストレスによってフケが増えることがあります。
ストレスによって血行が悪くなり、それがフケにつながってしまうのかもしれません。

ストレスが原因のフケを解消するためには、ストレスのもとを出来る限り取り除くしか方法はありません。
愛犬にとって何がストレスの原因になっているのかをしっかりと突き止めたうえで、対処するしかないのです。
騒音、生活環境の変化、家族構成の変化などなど、とにかく愛犬を取り巻く環境をよく見直す必要があります。

病気が原因のフケ

病的な原因でフケがでているとしたら、以下のような理由が考えられます。

  • アトピー性皮膚炎
  • ツメダニ皮膚炎(ツメダニによって引き起こされる皮膚病)
  • 疥癬(イヌセンコウヒゼンダニによって引き起こされる皮膚の炎症)
  • 脂漏症(発症しやすい犬種があり、遺伝、アトピー性皮膚炎、食生活、ホルモン異常、マラセチアというカビの一種など、考えられる原因はいろいろ)
  • 内分泌系の疾患(甲状腺ホルモン、性ホルモンなどの分泌異常によって引き起こされる病気)

いずれにしても早めに動物病院を受診し、早期に治療を開始することが大切です。

放置したからといって即死亡につながるわけではありません。
しかし、犬は体に強い痒みを感じて苦しんでいる、とても可哀想な状態なのです。

まずは観察、それから適切な対処を

犬のフケは原因さえわかってしまったら、比較的簡単に対処できる場合もあります。

しかし、原因によってはなかなか改善されず、これといった決定打が見つけられないまま時間が過ぎてしまうことも。
いずれにしても犬のフケが気になったときは、愛犬の体をすみからすみまで観察したうえで生活環境を見直し、さらには食事の内容を見直すなどして、多角的なアプローチをすることが結果的には改善への近道になるのかもしれません。