ビタミンやミネラルが添加されているドッグフードと、されていないドッグフード

ドッグフードの袋には、使われている原材料のすべてが記載されています。
なにを当たり前のことを……と思われるかもしれません。
しかし、この原材料の欄、じっくり見るとなかなかおもしろいんですよね。

ずらりと原材料が記載されているドッグフード

いろいろなドッグフードの原材料欄を見ているうちに、あることに気がつきました。
それは、ものすごくたくさんの種類の原材料名が記載されているドッグフードがあるのに対し、比較的シンプルな原材料だけで作られているドッグフードもある、ということです。

と言っても、たくさんの種類の原材料が使われているほうがプレミアムフードで、シンプルな原材料のドッグフードが安価な製品というわけではありません。
どちらも、プレミアムフードとして販売されているドッグフードです。
この違いは、いったいどこからくるのでしょうか?

ビタミンやミネラルの名前がものすごく多い?

どちらのドッグフードも原材料にはこだわりがあり、動物性たんぱく質のもととなる肉の種類、含有されているパーセンテージなどは、確かにプレミアムフードであるという仕上がりになっています。
また、主に炭水化物の原材料となる穀類やイモ類などについても、大麦や玄米、サツマイモといった、安価なドッグフードでは使われないものが使用されています。
そしてその次に続くのは野菜や果物、海草やおからなどのように、そのドッグフードに特色をもたせるタイプの原材料が並んでいます。

さて、違うのはその次あたりから。
原材料の欄がシンプルなほうのドッグフードは、おおむねそこまでですが、記載が多いドッグフードはここからズラズラと名称が続きます。
なんの名称かといえば、それはビタミンやミネラル類などの名前
酵母リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ビタミンC、ビタミンE、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンA、葉酸、ビタミンDあたりは比較的多くのドッグフードの原材料欄に記載されています。
中には上記のようなビタミンやミネラル類に続いて、Lカルニチン、ラクトバチルスアシドフィルス菌、ビフィドバクテリウムラクティス、ラクトバチルスロイテリ、エンテロコッカスフェカリスというように、アミノ酸や各種乳酸菌の名前までがずらりと並んでいるドッグフードもあります。

なぜ栄養添加物が加えられているのか

ものすごく単純に考えると、食材にプラスしていろいろな栄養が加えられているということは、より完璧なドッグフードなのではないか、とプラスに考えることができるのかもしれません。
でも、もしもうがった見方をするとしたら……?
もしかして、原材料だけでは栄養が足りない、もしくは栄養バランスが整わないから栄養添加物を加えている……?

このあたりを判断するのは、なんだか微妙な感じがします。
たとえばその理由をメーカーに問い合わせたとしても、返ってくる答えはなんとなく予想できてしまうんですよね。
すなわち、厳選された原材料を使ったドッグフードであることに間違いはなく、さらに栄養を強化する目的で栄養添加物が使われている、とかなんとか。
こんな言い方をすると、完全に疑ってかかっているように聞こえるかもしれませんが、純粋によくわからないし、判断が難しいと感じているのが正直なところなんです。

栄養に対する考え方は一つではない

以前、安全安心をテーマにした国産のドッグフードを新たに販売しようとしているメーカーの開発担当者と話をしたことがあります。
原材料は驚くほど品質の高いものばかりが厳選されていて、これは外国産のプレミアムフードと比べて遜色がないどころか、安全性から考えても上回っているのではないかと思いました。

ところが、販売に際して総合栄養食という名称は使えないと言うのです。
その理由としては、米国飼料検査官協会(通称AAFCO)の栄養要求量に照らした場合、総合栄養食とするにはビタミンやミネラルの数値で基準に達しないものがあるから、とのことでした。

しかし、多くの獣医師や犬に関わる仕事をしている人々のアドバイスのもとに組み合わせた原材料から作られたドッグフードは、栄養バランスとしては絶対の自信があるのだそうです。
そして、だからこそあえて栄養添加物を使うことで、その栄養バランスを崩したくはない、と。
なるほどと感心するとともに、犬にとっての最適な栄養バランスってなんだろう?と、あらためて考えさせられたことを憶えています。

愛犬の体質に合っているドッグフードであるかを判断することが大切

どちらのドッグフードを選ぶにしろ、原材料をくまなくチェックし、さらには信頼に足りうるメーカーであるかを判断するのは、飼い主の重要な役目です。
そして、「これだ!」と決めて愛犬に食べさせるようになったら、そこで終わりではありません。
今度は体調や体の状態を日々しっかりと観察し、そのドッグフードが愛犬の体質に合っているのかを判断することが大切なのではないでしょうか。