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飼い主の行動に一貫性がない犬は、いい子になりたくてもなれない

この記事の目次

犬のシツケには、一貫性が大事!
……ということは頭ではわかっているはずなのに、
その一貫性が限定的になっていませんか?

犬と人間という異なる種族の生き物が同じ社会で暮らしていくうえで、
この一貫性が揺らいでしまうと、信頼関係はあっという間に崩れてしまうのです。

言葉と態度は一致していますか?

悪いことをしたら、即叱るのはシツケの基本中の基本ですよね。

ところが、悪いことをしているのを見つけて頭に血が上り、
「○○、来い!」と呼びつけて叱った時点で、
すでに飼い主として一貫性のない行動が始まっています。


飼い主に「来い」と呼ばれてそばに行くことは、
犬にとっては褒められることでなければいけません。


それなのに、行ったら叱られてしまったのです。
次からは呼ばれても行きたくなくなりますよね。

また、悪いことをしたので叱ったとしても、
「○○ちゃん、ダメですよ」と柔らかく言われたところで、
犬は叱られたという認識を持たない
でしょう。

いくら言葉の意味が叱ることを意味していても、
それが伝わらなければ犬にとっては叱られたことになりません。

あるイタズラをするたびに、
いつも優しく(飼い主本人は優しく言っているつもりはなかったとしても)
妻から叱られていた犬が、ある日、夫からガツンと激しく怒られたとします。

その行動は妻の方には容認されていたはずなのに(少なくとも、犬はそう思っていた)、
夫の方には激しく怒られてしまった……。

こんな一貫性のない不一致が、犬を混乱させないはずがありません。

一貫性とは家族全員が共通認識を持たないと意味がない

せっかく家族の誰かがガツンと犬を叱ったのに、
その直後に「○○ちゃん、怒られちゃったねぇ」
と抱き上げてしまったら、まるで意味がありません。

その行動に対する飼い主としての反応にブレが生じたからです。
これは怒られる行動だったのか?それとも抱っこしてもらえる行動だったのか?

混乱した犬は、そういうことが続いていくうちに、
どんどん人間からのアクションそのものを信用しなくなっていきます。


たいがいの場合、言うことを聞かない犬の飼い主家族は、
犬に対してのリアクションに統一性がありません。

つまり、犬にしっかりとしたシツケをしたいと思ったら、
まずは飼い主側全員の意識を変えないと絶対に無理
なのです。

犬の訓練士に預けたときはいい子だったのに、
家に帰ったとたんにもとのダメな子に戻ってしまった――。

こういうケースは、確実に飼い主家族が連携して、
訓練士がトレーニングした内容を反復できていません。

「訓練士さんはプロだから……」というのは
一致団結して犬のシツケに取り組まなかった家族の単なる言い逃れでしかないのです。
本気で愛犬を良い子にしたいなら、まずは自分達の意識を変えましょう。