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狼爪から大出血!爪切りに失敗した夜

この記事の目次

先日、犬の爪切りをしたときのことです。

なるべく出血させないように気をつけて切ってはいるものの、ときには血が出てしまうこともあります。
しかし、たいていは少し血が出る程度。
特に処置をしなくても、いつの間にか出血が止まっていることがほとんどです。

ところが、シュナウザーのうちの1匹の狼爪を切ろうとして、大失敗してしまいました。
手元が狂って切ろうとした位置よりもかなり深く切ってしまい、血がドボドボとあふれ出してしまったのです。

失敗の原因は先に毛をカットしなかったこと

2匹いるミニチュアシュナウザーのうち、今年11歳になったシュナウザーには後ろ足に狼爪があります。
狼爪は本当に厄介で、油断しているといつの間にか伸びてしまい、しかも地面に接することがないので爪がドーナツ状に巻いてしまうのです。
さらには狼爪にくっつくようにして小さな肉球がぷっくりと鎮座しているので、爪切りを入れる際には指や肉球を傷つけてしまわないか、いつもヒヤヒヤします。

そんな狼爪ですが、つい切り忘れてしまうのは被毛に隠れてしまうから。
そしていつもは先に足先の被毛をバリカンで削ってから爪切りをするのですが、今回はその作業を省略してしまいました。
そして、それが失敗のもとだったのです。

いざ狼爪を切ろうとすると、シュナウザーのモジャモジャとした白い毛が邪魔。
しかし、爪切りが大嫌いなシュナウザーをおとなしくさせておくには時間の限りがあり、正直あせっていました。
そして、ニッパー式の爪切りで爪をはさみ、いざ力をかけようとしたその瞬間、シュナが動いてしまったのです。
結局、予定していたよりもずっと根本に近い部分で爪をカット。
しまった!と思ったときにはもう遅く、動物虐待を疑われそうな声でシュナが悲鳴をあげました。
その直後、みるみるうちに白い足先が真っ赤に染まっていったのです。

油断が失敗をまねく見本のような出来事

時間は夜の9時前だったでしょうか。
かかりつけの動物病院はとっくに閉まっています。
しかも、こういうときに限って止血剤の粉薬を切らしたままでした。
もう、なにもかもが後手後手です。

痛みで大興奮しているシュナの足先からは、騒ぐほどに血がしたたって止まる気配がありません。
そこで、とりあえず患部をタオルでぎゅっと押さえつつ、一刻も早く出血を止めるべく、まずは落ち着いてくれるのを待ちました。
ところが怒髪天をつくと表現したくなるほど怒り狂っているシュナは、いっこうに興奮がおさまりません。
そのせいで出血が止まらないばかりか、体が発熱でホカホカしていくではないですか。

このままではまずいので、まずはシュナの脇の下にタオルでくるんだアイスノンを入れて、体温を下げるようにしました。
すると、興奮してハァハァと荒く息を吐いていたシュナが、落ち着きを取り戻したのです。
そこで、医療用のガーゼに片栗粉をかなり多めにまぶして出血している爪に押し当て、そのガーゼごと足先を伸縮性のある包帯で巻きました。
靴下をはいている程度の厚みで調節した後、しばらく様子を見ることに。

とりあえずセーフ

包帯を巻いた直後は足が気になって何度か口でいじろうとしたものの、そのたびに声をかけて気を逸らしたり、大好きなオヤツを少しあげながら誤魔化していると、そのうちシュナは包帯を気にしなくなりました。
おお、なんという順応力!
こちらとしては、見る見る間に包帯が赤く染まってしまったらどうしようと戦々恐々としていましたが、幸いそのような事態にはならずに済みました。

結局、2時間ほどして包帯を外してみると、ガーゼに染みた血はすでに黒っぽく変色していたのです。
ガーゼをそっと取り去ると、幸い狼爪からの出血は止まっていました。

しかし、あらためて切り口を見てみると、かなり根本からバッツリいっています。
思わず背筋がぞっとしました。
もしも誤って指を落としていたら、この程度では済まなかったでしょう。
想像するだけでも心臓が凍りそうです。

慣れと油断がすべての原因

今回のことは教訓となりました。
まず、爪切りというルーチンワークに慣れているせいで、被毛のカットを怠ったことが失敗の原因です。
そして、常備しておくべき止血剤を切らしていたこと。
さらには動物病院が閉まっている時間帯に爪を切ったことも失敗でした。

犬との生活に慣れたつもりでいると、こういう失敗をしでかすことがあります。
皆様、どうぞお気をつけください。