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家庭で処置する犬のケガに消毒薬は必要ない

この記事の目次

犬がケガをするのはどんな場面でしょうか?

――ノーリードで街中を散歩させている時?
――フライングディスクなどのドッグスポーツを楽しんでいる時?

もちろんノーリードでの散歩には危険がいっぱいで、自転車や車とぶつかったり、
周囲の人や犬とトラブルを起こした結果ケガをする危険性は高くなるでしょう。

また、フライングディスクだったら着地に失敗したり
ディスクを取りそこなってケガをすることがあるかもしれません。

しかし、犬のケガはもっと身近なところでも起こりうるものなのです。

犬は裸足で歩いている

散歩の際、犬用の靴を履かせる飼い主もいるとは思いますが、
それは現在のところ少数派といって間違いないでしょう。
つまり、屋外でも犬を裸足で歩かせるのはごく普通のことなのです。

子犬の時はプニプニと柔らかかった肉球が、
外を歩かせるにつれて硬くなり、だんだん外歩き仕様に変化していきます。

つまり、裸足のまま外歩きをすることが犬にとって苦痛なわけではないのです。

しかし、それがあまりにも日常になると飼い主はつい忘れがちになりますが、
いくら肉球が硬くなったとしても、犬の足は裸足のまま。

家の敷地やドッグランなどの仕切られた空間でもない限り、
どこで何がケガの原因になるかはわからないのです。

道路や草むらなどには割れたガラスの破片が落ちていることも珍しくなく、
こういうものを踏んで肉球や指を切ってしまうかもしれません。

また、川原や草むらなどで遊ばせているうちに、
放置された廃材に刺さったままの古釘などで体を傷つけてしまうこともあるでしょう。

ケガをしたら消毒はせずに水洗い

多少の切り傷程度はさほど心配する必要はありませんが、
爪になんらかの衝撃が加わったことで爪が根元から抜け落ちてしまうことがあります。

よほど酷くなければまた爪は生えてきますが、出血が多いですし、
血管や神経が剥き出しになるためかなりの痛みを伴うようです。

もしもこうなってしまったら消毒薬は使わずに水道水で患部をきれいに洗い、
傷とその周辺から汚れをきれいに落とします。

そして、ひどい場合は出来るだけ早めに獣医さんに連れていった方がよいでしょう。

消毒薬を使わずにあくまでも水洗いだけにとどめるのは、
消毒薬を使うとケガをした部分の細胞が破壊されて治りが遅くなるからです。
これは爪以外のケガであっても同様で、消毒薬を使う必要はありません。

傷口に消毒薬を使い、犬がなめないように
一晩中見張っていた飼い主さんの話を聞いたことがありますが、
残念ながらこの行為には意味がないのです。

犬のケガは、よほどの大怪我でもない限り、
放っておいても治癒力の高さで人間よりも早く治ることがほとんど
です。

しかし、獣医さんで適切な処置をしてもらうと治りが早まるだけではなく、
痛みを最小限におさえることができるのは間違いないでしょう。