愛犬の眼がおかしくなった!――ホルネル症候群
うちの犬の目、左右で大きさが違う?
もしもそう感じたら、すぐに動物病院で診察してもらいましょう。
ホルネル症候群にかかっているかもしれません。
ホルネル症候群の症状とは?
犬の目にバイキンが入ったときなど、片方だけ開けにくそうにしていることがありますよね。
しかしホルネル症候群の場合、症状はそれとは異なります。
- 片方の目がくぼんでみえる。
- 片方だけまぶたが垂れ下がっている。
- 瞬膜が飛び出している。(瞬膜とは目頭からでてくる白くて薄い膜状のまぶたのこと)
- 片方の瞳孔が小さい。
このような症状が見られたら、ホルネル症候群を発症している可能性があります。
ホルネル症候群の原因
多くの場合、眼球とその周囲にある交感神経に、なんらかの障害が起きることによって発症します。
……と言っても、なかなかピンときませんよね。
たとえば中耳炎が原因となって交感神経にまで作用することもあれば、リードやチョークチェーンなどで首を圧迫しすぎたことで神経に傷がつき、ホルネル症候群を引き起こすこともあります。
もちろん、ホルネル症候群の原因はそれだけではありません。
脳や脊髄に腫瘍ができた場合や、椎間板ヘルニアなどのように、なにか別の疾患が原因となって神経を圧迫し、結果としてホルネル症候群が表れることもあるのです。
要するに、ホルネル症候群の症状が表れた場合、目だけに注目したのでは治癒につながらないことが多いんですね。
なぜこの症状が起きたのかをしっかりと検査する必要があります。
目の調子がおかしいからといって、適当に手持ちの目薬をさすぐらいで済ませよう、などと思ってはいけないのです。
ホルネル症候群の陰には、大きな病気が隠れているかもしれません。
ホルネル症候群の初期症状は?
犬のホルネル症候群は、突然発生することが多いといわれています。
また、ゴールデンレトリーバーの発症が多く報告されていますので、ゴールデンレトリーバーの飼い主さんはチョークでぎゅうぎゅう首を絞めるような、安易なリードトレーニングはやめておきましょう。
しかし残念ながら、思い当たる行為がなくてもホルネル症候群を発症することはままあります。
また、ゴールデンレトリーバー以外がかからないというわけでもありません。
いずれにしても飼い主としてできることは、毎日の生活の中に表れる、ちょっとした変化を見逃さないこと、それだけなのです。
ホルネル症候群は治るの?
結論から言うなら、治っていくはずです。
ただし、原因となる疾患がある場合はそちらの治療が必要になりますから、その程度によって長引く可能性はあるかもしれません。
また、原因不明の突発性の場合は、多くの場合が様子見をしながら自然治癒を待つことになるようです。
完治まで半年近くかかることもありますので、気長に回復を待つしかありません。
いずれにしても、愛犬がホルネル症候群を発症したら、可愛い顔が台無しになったと嘆くより先に、まずはきちんと精密検査をしてもらいましょう。
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