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ビール酵母は犬の健康に役立つ優秀なサプリメント

この記事の目次

ドッグフードの原材料を確認していると、「えっ!こんなのが入ってるの?」と驚くことがあります。
ここで言いたいのは、粗悪なドッグフードに入っているような変な原材料、という意味ではありません。
ドッグフードとはぱっと結びつかない、意外なもの、という意味。
そういうものがプレミアムドッグフードや療法食の原材料にも使われていることがあります。

たとえばビール酵母。
なんとなく犬が口にするものとしては、不思議な気がしませんか?
しかし、知れば納得するはず。
なぜならビール酵母には犬の健康増進に役立つ栄養素が、いくつも含まれているからです。

そもそも、ビール酵母って何?

「ビール」も「酵母」も馴染みのある言葉なのに、合わさって「ビール酵母」となると、一気に謎めいた雰囲気になるから不思議です。
ビール酵母とは、ざっくり言ってしまえばビールを製造する過程で加えられた酵母が沈殿し、それをろ過して乾燥させたもののこと。
要するに、酵母が麦汁の糖分を分解――発酵させることによってビールが作られるのですが、発酵を終えた酵母は沈殿し、その沈殿した酵母には麦汁の栄養素が凝縮されている、というわけですね。

ちなみにビール酵母がサプリメントやドッグフードの原材料として使われる場合、徹底してアルコール分や苦みは取り除かれているので、そのあたりの心配はいりません。

ビール酵母には体によい成分がぎっしり!

ビール酵母に含まれている成分の約半分はアミノ酸。
しかも、必須アミノ酸のすべてを含んでいるという優秀さです。

そして食物繊維を豊富に含んでいることから、便秘や下痢といったお腹の調子を整える効果が期待できます。

さらにはカリウムなどのミネラルやビタミンB群に加えて、エルゴステロールという脂溶性の物質やアミノ酸が結合したグルタチオンという成分も含まれています。
エルゴステロールは紫外線の作用でビタミンDへと変わる物質。
そしてグルタチオンには抗酸化作用が期待できます。

ドッグフードの原材料に使うメリット

ビール酵母がドッグフードの原材料に使われる理由は、栄養豊富な点だけが評価されているわけではありません。
ビール酵母には独特の香りがあり、この香りが犬の食欲をそそる効果が期待できるからなんですね。

なんでも一律にガツガツと食べてしまう食欲旺盛な犬の飼い主さんには無縁な話しですが、実は食があまり進まないワンちゃんというのは思いのほか少なくありません。
食べることは命に直結しています。
だからこそ飼い主さんは愛犬に元気でモリモリ食べてほしいのに、これがなかなか思うようにいかないことも。
だからこそ、ビール酵母は栄養豊富さだけではなく食いつきの良さもまた、メリットの一つとしてあげられるのです。

ビール酵母を愛犬の食事に取り入れるには

ビール酵母そのものを肉類や野菜などと同じように、食材としてトッピングするのは形態的に非常に困難です。
というわけで、ビール酵素を愛犬の食生活に取り入れるなら、サプリメントを利用するのが一番手軽ではないでしょうか。
犬用のサプリメントを探せば「ビール酵母」を見つけることは難しくありません。

しかし、ここで一つ裏技を。
ビール酵母はなにも、ペット用に特化したサプリメントではないのです。
そして人間用も犬用も、実のところ中身に大差はありません。
むしろ、同じと言ってもいいぐらいです。
しかも、あきらかに人間用の製品のほうが価格は割安。
つまり、人間用のビール酵母サプリメントを犬用として利用すれば、間違いなくリーズナブルなんですね。

というわけで、愛犬の食事にビール酵母を加えるならエビオス錠でOKです。

エビオスを犬に与える際の分量

ペットに人間用のサプリメントを与える際に不便なこと。
それは、目安となる分量がわからないことですよね。

エビオスの場合、一日与える目安の量は

  • 体重5kg以下の小型犬/2~4錠
  • 体重10kg前後の中型犬/4~6錠
  • 体重20kg前後の中・大型犬/6~8錠

薬ではないので厳密に量が決まっているわけではありません。
体重5kgにつき2~4錠と考えれば、一番わかりやすいのではないでしょうか。

ビール酵母を与える際に注意すること

ビール酵母に限ったことではありませんが、何か新しい食材やサプリメントを愛犬に与えるときは、必ず少量から始めてください。
何がアレルゲンになるかわからない以上、まずは体質に合うかを確かめることが大切です。

また、ビール酵母と聞くと発酵のイメージから、お腹にガスが溜まったり胃捻転の原因になるのではないかと心配する声も。
この発想はそもそもが間違っていて、胸腔の形状、水や食べ物を摂取したあとの運動、咀嚼なしで早食いすること、水のがぶ飲み、油脂分の多いドッグフードなどが、胃捻転の原因として指摘されています。
そしてガスが胃捻転を誘発するのではなく、捻転して出口のなくなった胃の中で食べ物が発酵するからガスが発生するんですね。

というわけで、食が細くお腹の安定しないワンちゃんには、一度ビール酵母を試してみてもいいのではないでしょうか。