MENU

足腰が弱った犬にはケガをする前にナックリング防止のサポーターを

この記事の目次

犬が年をとって足腰が弱くなると、思ってもみなかったケガをすることがあります。
その原因の一つであるナックリングには気をつけてください。

ナックリング?なんだそれ?聞いたことがない……と思われた方も多いのではないでしょうか。
ナックリングとは、主に後ろ足の甲がグネっとなって反対側に曲がってしまうことです。

ナックリングは痛みがないからこそ厄介

人間が歩いていて足首がグネっとなり、イテテとなる感じを想像するかもしれませんが、それとはまったく違います。
ナックリングは正式名称を腕神経叢裂離(わんしんけいそうれつり)といい、簡単に言ってしまえば神経系の異常のことです。

神経系に異常があることで感覚が麻痺してしまっているため、足が不自然に折れ曲がっていてもそのまま歩いてしまうからこそ厄介。
当然のことながら、そのまま放っておけば足は傷だらけにになり、どんどん悪化していきます。

ナックリングは足を切断しなければいけなくなるぐらい深刻な状況に陥ることもあるため、足腰が弱ったから仕方がないでは済まされない状態なんです。

ナックリングの兆候

愛犬が年をとったと感じたら、ナックリングはどの犬にとっても他人事ではありません。
散歩をしているときに少しでも足先をこするような音が聞こえたら、それはすでに黄色信号から赤信号に変わりかけている証拠。
ナックリングでケガをする日は目前と考えて間違いありません。

毎日一緒に散歩をしていると、加齢によって動きが鈍くなっている愛犬の足運びに慣れてしまうことがあります。
こうなると、かえって発見が遅れてしまうこともあるので注意が必要。

愛犬の体の運びが鈍くなった=体が上手く動かせないことでケガをするかもしれない、という発想を持ち続けることがなによりも大切です。

シニア犬が暮らしやすい環境作りは、出切るだけ早期から始めるに越したことはありません。
ケガをしてから対処するより、ケガをする前に防止するのが一番なんです。

ナックリング対策のサポーター

ナックリングが怖いからと、足腰が弱ったと感じたとたんに歩かせなくなってしまうのはよくありません。
どんなに足腰が弱っても動ける限りは犬を歩かせ続けることは、老犬の生活の質を維持するうえでとても大切なことなんです。

精神的な面はもちろんのこと、体を動かすことで全身の血行が良くなりますし、痴呆を防止するうえでもも効果的です。

というわけで、ナックリングの危険性がある高齢の犬には、ぜひナックリング防止のサポーターを装着してあげることをおすすめします。

ナックリング防止サポーターは後ろ足のにぎり(肉球と指や爪の部分)をカバーして保護しつつ、にぎりの上の関節を正しい位置で固定するものなので、曲がってはいけない方向に足先が曲がってしまう心配がありません。

形状も見るからに関節のサポーターというものだけではなく、一見すると可愛らしいブーツをはいているようなオシャレなもの、季節にあわせて保温効果の高いもの、メッシュ素材で通気性抜群なものなどなど、用途によって使い分けることもできるので、老犬の暮らしが間違いなく快適になります。

早めに慣らしておくことが大切

ナックリング防止のサポーターは本当に優れものです。
しかし、装着した状態で慣らしておかないと、いざという時に犬に余計なストレスをかけてしまうかもしれません。
それでは元も子もありませんよね。

一番理想的なのはナックリングが始まる前から装着して慣らしておくこと。
これに尽きるのではないでしょうか。

もちろん、サポーターを装着しても、まったく嫌がることなく歩く犬もいます。
しかし、自分の愛犬がそのように都合良くいくとは限らないという可能性を考えておくべきです。
足腰が弱ってきたかなと感じたら、早めに用意して練習しておくに越したことはありません。

ナックリング防止サポーターは屋内外を問わずに装着するのが一番

ナックリングのせいでケガをする危険性があるのはなにも屋外だけではありません。
家の中でナックリングを起こしても危険な状態であることに変わりはないのです。

外に比べると多少すり傷などを起こす危険性は低いかもしれませんが、足首が本来の向きとは反対に曲がった状態に良いことなど一つもあるはずがありませんよね。
家の中にいるときも、ナックリングが起こらないように注意する必要があります。

そのためにも、ナックリング防止のサポーターは屋内用と散歩用の両方を用意しておくと安心です。