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犬の‘でべそ’――臍ヘルニアとは

この記事の目次

愛犬のおへそを見たことがありますか?
「え、犬にへそなんてあったっけ?」と思った飼い主さんのワンちゃんは、間違いなくでべそではありません。

でも、犬にもへそはあるんです。
とうか、正確にいうなら、生まれたときはへそがあったはずなんです

犬のでべそ

犬は私たち人間と同じ哺乳類。
つまりは、へそがない方がおかしいんです。
ただし、通常の場合はへその緒がちぎれた後、時間の経過とともに縮んでしまい、見た目にはわからなくなることがほとんど

ところが、このへその緒がなんらかの理由で消えなかった場合、犬のお腹にはポコリとしたへそのようなものが残ることがあります。
これを便宜上‘でべそ’と呼んでいますが、正式には臍(さい)ヘルニアという状態です。

臍ヘルニアとは

へその緒が縮んでなくなると、本来その場所は他の組織や筋肉で少しずつふさがれていくはずなのです。
ところが、その穴がふさがらずに残ってしまった場合、お腹の中の脂肪や腸など内臓の一部が飛び出してしまうことも
これこそが‘でべそ’――臍ヘルニアの正体です。
‘でべそ’と呼ぶと「ふーん」という感じなのに、臍ヘルニアと表現したとたん、なんだか不安をかきたてられるものがありますよね。

手術が必要な場合もあれば、様子見でいける場合も

ポコリと‘でべそ’があるからといって、必ずしも危険な状態とは限りません。
子犬の頃は‘でべそ’が目だっていても、生後6~8ヶ月頃までに収縮することもあります。

だからと言って、軽く考えていいと言っているわけではありません。
幼い頃には問題がなくても、成長した後に腸閉塞などを引き起こす可能性があるからです。

――とは言え、臍ヘルニアがあるからといって、この世の終わりのような気分になる必要はありません。
まずは早めに獣医師に相談することが大切です。
様子見をしたままでいいものか、それとも手術で治療をしたほうがいいのか
素人判断で気を揉むより、獣医師の判断をあおぐほうがずっと建設的であることは間違いないのですから。

‘でべそ’に変化があったらすぐに病院へ

臍ヘルニアは、飛び出しているのが内臓脂肪である場合は、そのまま様子見をすることがほとんどですが、腸の場合は手術が必要になります
また、当初は様子見でいい程度の臍ヘルニアだと診断されたとしても、ポコリとした部分の色が赤紫や黒っぽく変わったら、即動物病院へ行ってください。
以前は出っ張りを指で押したら穴に入って平らになったのに、押しても戻らなくなったときも同様です。
以前に比べると色が変わったような気がするけど、気のせいかもしれない……。
こんなときも、迷わず病院で診断してもらうことをおすすめします。

気のせいなら気のせいでいいじゃないですか。
恐ろしいのは、気のせいだと思っていたら、実は悪化していたとき
少しでも気になったときにすぐに病院へ連れていけば、悪化による命の危険にさらすことはないのです。

様子見をしても大丈夫でも、手術をしておけばより安心

とは言え――。
もしかしたらそのうち悪化するかもしれない――。
なんてビクビクしながら生活するより、いっそ手術をしてスッキリさせてしまいたい飼い主さんもいることでしょう。

その場合、一番良いタイミングは去勢や避妊手術と同時に処置してもらうことです。
全身麻酔が一度で済みますから、犬の体にかける負担も最小限におさえることができますよね。
ずっと心配し続けるより、そのほうが飼い主としての精神衛生上良いのは、間違いなさそうです。