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通りすがりに一口だけ食べるミックス犬のスゴ業

この記事の目次

我が家で暮らす4匹の犬。
断トツで食いしん坊なのは、2匹のミニチュアシュナウザーです。
基本的に犬は食いしん坊な生き物ですが、ミニチュアシュナウザーの食いしん坊ぶりはすさまじく、さすが高脂血症の好発種だけのことはあるな、と妙なところで感心してしまうばかりですが・・・。

ところが、です。
そんなシュナウザーの目をかいくぐって盗み食いをする犬がいるんですね。
それは、一見すると最も食に執着していないかのように見えるミックス犬です。

4匹のワンコ達の食器は微妙に距離をとった場所に置かれる

我が家の犬達は、リビングに寝床がしつらえてありますし、食事をするのも同じ部屋です。
そして、食事の用意をしている間は、寝床で待たせることにしているんですね。
もちろん、自分達の食事を用意していることはまるわかりですから、犬達は寝床の中で今か今かと呼ばれるのを待つわけです。

そんなワンコ達のご飯を盛った食器は、一列に並べて置くのではなく、1匹1匹が微妙に離れるよう、少しずつ距離をとった場所に置くことにしています。
つまり、食事の用意ができて呼ばれると、4匹の犬達は一斉に、それぞれが自分の場所へと目がけて駆けだしていくわけですね。
寝床から一番近い食器でも、だいたい2mぐらいは距離があるでしょうか。

一番一番近い場所に食器が置かれるのは、4匹の中で最も若いミニチュアシュナウザーです。
そこから50cmほど離れた位置がイタリアングレイハウンドの食器。
そしてイタリアングレイハウンドの食器から1メートルほど離れたところにミックス犬の食器。
さらにそこから50cmほど離れたところにもう1匹のミニチュアシュナウザーの食器が置かれることになります。
つまり、寝床に近い位置にあるミニチュアシュナウザー末っ子とイタグレの食器が置かれているスペースには、4匹がほぼ同時ぐらいに到達。
そこからミックス犬ともう一匹のミニチュアシュナウザーが、さらにその向こうのスペースへとダッシュしていくことになるのですが・・・。

どさくさに紛れて一口、二口!

最も食に対して執着していないように見えるミックス犬。
ところが、このミックス犬は自分の食器に向かう途中で、シュナウザーとイタグレの食器から一口ずつ食べるのが習慣になっていたんですね。
そのあまりの素早さに、私も初期の頃は見逃していたほどです。

そして驚いたことに、どうもミニチュアシュナウザーとイタリアングレイハウンドも、何が起きているのかよくわかっていない、つまりは気づいていないようなのです。
というのも、ワンコ達はみんなご飯を前にして、一種のお祭り状態。
ワーイワーイと喜んでいる隙をつくように、ミックス犬はこっちで一口、そっちで一口食べてから、何食わぬ顔で自分の食器の前に立っていたのです。

なんという熟練の技・・・。
一番ボーっとしたように見える犬なのに、まったくあなどれません。

どうしてもフライングで一口食べたい?

ミックス犬のスゴ業は、飼い主的に見てもかなり面白いんですよね。
いっそのこと、このままでもいいかな、などとついつい考えてしまったことはあります。
しかし、変なタイミングでおかしな小競り合いが勃発してもいけないと思い直し、やはりやめさせることに。

とは言え、その行為を叱るというよりは、その行為そのものができないように封じてしまったほうがいいと判断しました。
そこで、まず最初に遠い場所に食器が置かれるチーム――ミックス犬とミニチュアシュナウザー(年上)を呼び、そのあいだミニチュアシュナウザー(末っ子)とイタリアングレイハウンドはまだ寝床で待機させることに。
こうなると、ミックス犬が通りすがりに一口食べようにも、私の監視の目が光っているので、さすがにできません。

しめしめと思っていたのですが……。
ある時、「食べてよし」の号令をかけようとしてふと見ると、ミックス犬の唇が白く染まっているではありませんか。
よく見るとそれはヨーグルト。
その日のメニューにはヨーグルトをトッピングしたのですが、それが唇についていたんですね。
その白い口のまま、しれっとした顔で「食べて良し」の号令を待っているのです。
明らかに、フライングで一口食べているんですよね。

その後もこっそり観察しつづけてみたところ、やはり自分の食器から、号令前に一口フライングで食べています。
しっかり私の視線が向かないタイミングをねらっているあたり、なんとも巧妙なやり口。
ここまであなどれない犬だったとは!

ボケ防止につながりそうだから良しとしたい

たとえば、抑えようのない食欲に負けて号令前に食べているのだとしたら、一口でやめずにそのままガツガツと食べ進めてしまうのではないでしょうか。
しかし、ミックス犬はあくまでも一口だけ食べたあと、ちゃんと「伏せ」の姿勢をとって「食べて良し」の号令を待っているのです。
つまり、一口の盗み食いを極めようとしているわけですね。

これをやめさせるのは、ある意味簡単。
タイミングを見計らって注意すればいいだけのことです。

しかし、もしかしたら私の監視をかいくぐって一口食べようとする行為が、脳細胞の活性化につながっている可能性はないでしょうか・・・。
などとありそうな、なさそうなことを考えつつ、今日もミックス犬の一口ワザを楽しんでいます。