ドライフードの賞味期限はあくまでも開封前の話
市販されているドッグフードの中で、
一番手軽に使えるのはなんといってもドライフードではないでしょうか。
日持ちの点、コストパフォーマンスから考えても、
缶詰やアルミトレイ詰より日常で使いやすいことに疑いの余地はありません。
しかし、ドライフードにはドライであるがゆえに
気をつけなければいけないことがあるのです。
日持ちはしても品質は低下する
ドライフードの賞味期限を確認すると、1年以上というものも珍しくありません。
しかし、いくら水分量が10%以下だからといって、
肉や野菜が使われたフードがなぜそんなに日持ちするのでしょうか?
それは、保存料や酸化防止剤を使用しているからです。
ここで誤解がないように先に申し上げておきたいと思いますが、
保存料や酸化防止剤が100%悪というわけではありません。
そういったものを一切使用しなかった場合、強烈な品質劣化は避けられず、
その方がよっぽど体に悪いことだってあるのです。
ですから気をつけるべきは使われている保存料や酸化防止剤の種類であり、
使われていること自体を悪として捉える必要はないのでしょう。
賞味期限はあくまで未開封が前提
ドライフードの賞味期限がいくら長くても、
それはあくまでも未開封の状態であることが前提となります。
袋を開封し、空気に触れさせた瞬間から
どんどん酸化による品質劣化は進んでいきますから、
その時点で袋に記載された賞味期限のことは忘れましょう。
ドライフードは、未開封であっても
ゆるやかな品質劣化は避けられませんが、開封するとそのスピードが加速されます。
そのため、開封したらできるだけ1ヶ月以内に使いきるようにしましょう。
いくら大袋が安売りしていたからといって、使いきるまでに半年もかかるとしたら、
大切な犬の健康を損なう原因になるだけでしょう。
胃捻転になりやすい犬種には
胃捻転を起こしやすい犬種にドライフードを食べさせる場合は、
なるべく水やお湯などでふやかした状態にした方がよさそうです。
粒状のドライフードを飲み込む時に空気を一緒に飲み込んでしまうのがいけないとか、
ドライのままだと胃の中でガスが発生しやすいなどなど、
胃捻転とドライフードの因果関係を指摘されることがありますが、
その真偽は別として、実際のところ原因を完全に特定することは難しいのが現状です。
しかし、起こしやすい状態というのはある程度確認されていますので、
ドライフードを水やお湯でふやかすことは、
胃捻転を防止するための努力の一つとして考慮すべきことではないでしょうか。
また、胃の中がからっぽになっている時間が長いことも
原因の一つだと言われていますので、出来るだけフードは小分けににし、
1日のあいだに複数回食べさせるということも胃捻転を防止するうえで有効です。
栄養バランスの整ったドライフードは犬の食事の王道です。
しかし、保存方法や給餌方法によっては大切な愛犬の体に害をなすこともありますから、
飼い主さんはきちんと正しく理解しておきましょう。
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