愛犬の衣類や敷物は何で洗う?
先日、洗濯に関するおもしろい調査結果を見つけました。
ライオンの調査によると、犬や猫を飼っている200人のうち、ペット用の布製品を定期的に洗っていると回答した女性の飼い主は94%でした。
その中で、普段自分達の衣類を洗っている洗濯機を使って洗っていると答えたのが74%。
さらに74%の内訳としては、人間の衣類とは分けてペット用の布類のみで洗う割合が64%、人用もペット用もゴッチャで洗ってしまう割合が10%、とのことでした。
普段使っている洗濯機以外というのは、ペット専用洗濯機を別に用意している、もしくは洗面台で手洗いしている、という洗い方のようです。
ちなみに我が家は洗濯機が1台しかないため、人用も犬用も同じ洗濯機で洗っていますが、同時には洗いません。
人用と犬用は分けて別々に洗濯しています。
一緒に洗わない理由は抜け毛
我が家において、人用と犬用の布類を一緒に洗わないのは、衛生的じゃないから、という理由ではありません。
ひとえに、犬達の衣類や敷物にはびっくりするぐらい抜け毛がついているからです。
もしも人用と犬用とを一緒くたにして洗濯してしまったら、人用の衣類にびっしりと犬の抜け毛がつくことになってしまうでしょう。
つまり、仮に抜け毛がまったくつかなかったとしたら、人用といっしょくたで洗っている可能性はあるわけです。
まあ、柔軟剤の問題などもありますので、なかなかそう簡単にはいかないかもしれませんが……。
なにはともあれ、人用と犬用を一緒に洗うにしても洗わないにしても、多くの飼い主さんが洗濯における犬の抜け毛処理に大なり小なり困っているのではないでしょうか。
犬には特有の汚れがある
洗濯における犬の抜け毛は大問題ですが、実は犬の使っている布製品には、人用とは違う汚れが付着しています。
犬特有のにおい汚れ
人用も犬用も、衣類や敷物には皮脂汚れが付着しますが、犬の皮脂にはワックスエステルという皮脂を構成している成分が多く含まれています。
人の皮脂にも含まれてはいますが、含有量は犬ほど多くありません。
そしてこのワックスエステルに菌が繁殖することでにおいやすくなるのですが、このにおいは普通の洗濯洗剤ではなかなか落としきれないんですね。
というのも普通の洗濯洗剤は、人の皮脂(主成分はトリグリセライド)を落とすための仕様になっているため、ワックスエステルは衣類に残りやすいのです。
その結果、犬の衣類はきちんと洗っているつもりでも、なんとなくにおってしまうんですよね。
抜け毛汚れ
犬用の衣類や布類に抜け毛が残りやすいのは、衣類に触れている面の多くに被毛が生えていることに加え、静電気によって抜け毛がはりついてしまうからです。
犬用の衣類には化学繊維のものが多いのも、その原因の一つではないでしょうか。
仮にコットン100%を着せたとしても、どうしても織目に抜け毛が入り込みやすく、その結果、衣類や布類には被毛がからみついてしまうのです。
犬特有の菌汚れ
犬の口内や皮膚には人間とは違う菌が常在しています。
さらにはトイレの際にオシッコをした部分を踏んでしまい、その足で敷物に寝転んだりしますから、どうしても雑菌が付着しやすくなるんですよね。
糞にしろ嘔吐にしろ、犬たちは人間に比べて、どうしてもそのあたりの衛生管理を徹底しきることは困難です。
犬の使っている布類は、人間用に比べると、どうしても雑菌で汚れやすくなってしまうのは仕方のないことなのでしょう。
犬用の布類を洗うコツとは
犬用の布類がにおうから、良い香りのする柔軟剤をたっぷり使う……。
これでは根本的な解決にはつながりません。
それに、むしろ化学的な香料が犬の体調を悪くしてしまう可能性もあるぐらいです。
大切なのは、きちんと根本原因に向き合うこと。
それらを踏まえたうえで犬の使っている布類を洗うコツは……
- 洗う前にしっかりと抜け毛を落としておく。
- 皮脂汚れをしっかり落とすためにも、できるだけペットの衣類専用の洗剤を使う。
- 汚れがひどいときは浸けおき洗いをする。
- 短時間でしっかりと乾くように干す。
また、必要に応じて漂白剤に浸けてから洗うなど、どんな汚れを落としたいのかをしっかりと把握したうえで洗濯すると、かなりきれいに仕上げることができるのではないでしょうか。
一手間をかけると仕上がりが違う!
犬用の布類をどんな洗剤で洗うのかについては、いろいろ試してみて飼い主が「これだ!」と思うものを選ぶのが一番です。
自分たちの衣類を洗う洗剤と同じものを使うのか、ペットの衣類専用の洗剤を別途用意するのか。
はたまた成分が気になる人にとっては、洗濯石鹸のほうが安心して使えるかもしれません。
いずれにしろ、抜け毛や食べカスなどを丁寧に落としてから洗うのと、そのままなにもせずに洗濯機に放り込んでしまうのとでは、洗いあがりに差がでても不思議はありませんよね。
洗剤の種類に頼るだけではなく、飼い主がほんの少し一手間をかけるだけでも、仕上がりはずいぶんと変わってくるものなんです。
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