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コリーは穏和な犬だが牧羊犬の気質も残している

この記事の目次

コリーにはもともと長毛(ラフ)短毛(スムース)がいるのですが、
日本においてはラフ・コリーの人気が圧倒的に高く、
スムース・コリーを見かけることは滅多にありません。

それでも、ラフとスムースを明確にわけている国もあり、
その場合にはこの2種類の交雑を認めていません。

日本においては、ラフとスムースの交雑をJCC(日本コリークラブ)は認めていますが、
JKC(ジャパンケネルクラブ)は認めていませんので注意してください。

コリーは立派な牧羊犬

姿形はシェルティーとよく似ていますが、
コリーの方が大型犬らしく穏やかな気質を持つ個体が多いようです。

体格が大きい分、ドーンと構えていられるのか、
小型犬やその他の動物などとも上手につきあうことのできる犬種です。

ただし、コリーがもともとは牧羊犬として活躍していた犬であることを忘れてはいけません。

家畜を誘導する際に便宜上、軽く噛みついたり
口吻で相手を突くことが必要とされていた
のですが、
コリーは遊びの中でこの癖が出てしまうことがあります。

また、牧羊犬という性質上、しっかりと吠えることを要求されてきた犬ですから、
吠えない犬だと勘違いして飼ってしまうと近所迷惑の原因となるでしょう。

これらはもともとコリーという犬種が持つ性質からくる行動ですから、
むやみやたらに叱りつければ、繊細なところのある性格を歪めてしまうかもしれません。

コリーには怖がりが多い

優雅で何にも動じないような雰囲気を持つコリーですが、
実はとても怖がりな面があります。

これはコリーの持つある種の遺伝子に関連しているといわれ、
個体差はありますがこの遺伝子が多い個体は総じて感受性が強く、
警戒心が強くなることもあるようです。

この遺伝子が多いにしろ少ないにしろ、コリーの性格を考えると
ガミガミ叱るようなトレーニングは不向きですから、
のびやかに育てることを念頭に置いた方がよいでしょう。

コリーとイベルメクチンの関係

コリーやシェルティー、ボーダーコリーなどは
脳に薬物などの異物が入りこまないように守っている血液脳関門の働きが弱いため、
イベルメクチンという主にフィラリア予防薬として
主流になっている成分の影響を受けてしまうことがあります。


きちんとした獣医師であればそういったことは承知していますし、
投与するイベルメクチンの量によっては特に問題はありません。

しかし、飼い主が個人的にイベルメクチン系の薬物を入手し、
自分の判断で与えるような場合
には過剰になる恐れがあります。

もちろん、本来こういった薬物は獣医師の指導なしに使ってはいけないものですが、
ブリーダーやドッグショー関係者などなど、犬と関わる業界においては
これらの薬を海外から安価に手に入れているケースが少なからず見られます。

獣医師に処方してもらうより安上がりだから、
という理由でこういったルートから薬を入手し、
愛犬の健康を害してしまったら元も子もありません。

コリーを選びたいと思う人は、
こういった犬種独自の体質や特徴などもきちんと理解しておかないと、
悲劇を招くこともある
のです。