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血糖値予知犬、ガン探知犬、マラリア探知犬

この記事の目次

犬は嗅覚や聴覚に優れているだけではなく、とても頭の良い生き物です。
そんな犬の能力はいろいろな場面で人間のために活用されていますが、真っ先に思い浮かぶのは、警察犬や盲導犬ではないでしょうか。

しかし、犬の能力に期待が寄せられている現場はそれだけではありません。
医療の最前線においても犬の能力が活かされはじめています。

血糖値予知犬

糖尿病患者は、自らの膵臓で血糖値を下げられるだけのインスリンを分泌することができなくなっています。
そのため、インスリン注射によって血糖値を下げるわけですが、毎回必ず正常な数値におさまるとは限りません。
血糖値のバランスをとるのはなかなか困難であり、ときには下がりすぎてしまって低血糖におちいってしまうことがあるのです。
行き過ぎた低血糖は意識を失うこともあり、そのまま放置すれば昏睡状態に陥った後、死亡してしまうこともあるほど実は危険な状態。

血糖値予知犬は、そんな低血糖状態特有のにおいを嗅ぎとって教えてくれる――これが一応の通説となっています。
とは言え、実際のところ血糖値予知犬が、糖尿病患者の何に反応して低血糖を察知しているのかは、いまだ研究がなされている最中です。
前述したように特有の成分のにおいに反応しているのか、もしくは低血糖の際に生じる発汗に反応しているのか、それとも痙攣に反応しているのかなど、はっきりしたことは現在のところわかっていません。

ガン探知犬

ガン患者の呼気や尿に含まれている、特有の揮発性有機化合物質のにおいを嗅ぎとってガンの有無を教えてくれる、それがガン探知犬です。
まだまだ一部地域での実施にとどまっていますが、ガン探知犬のガン発見率はなんと99.7%
ほとんど100%に近い成果を上げています。

ガンといえば全身どこにでもできる可能性がありますが、ガン探知犬が発見できるガンの種類は、内臓、皮膚、血液と多岐にわたっています。
沈黙の臓器と呼ばれ、発見が遅れがちなすい臓がんを早期発見したという事例もあることからも、ガン探知犬に寄せられる期待には大きなものがあります。

マラリア探知犬

日本では撲滅しているためなかなかピンとこないかもしれませんが、マラリアは世界的にみれば珍しい感染症ではありません。
世界中の熱帯や亜熱帯ではいまだ流行が続き、年間2億人以上の人が感染、60万人以上が死亡しています。

そんなマラリアに感染した人の呼気にも、特有のにおいがあります。
このにおいは蚊(ハマダラカ)に好まれるため、なんとマラリア患者は蚊に探知されやすくなるのだとか。
マラリア原虫をもった蚊(ハマダラカ)に刺されて感染したというのに、さらに蚊にねらわれやすくなるなんて、泣きっ面にハチどころではありませんね。

話しがそれてしまいましたが、そのにおいを探知して感染を知らせるのがマラリア探知犬です。
マラリア探知犬が実用化されれば検査期間が大幅に短縮され、それだけ治療にとりかかる時間が早くなれば多くの命を救うことができると期待されています。

あなたの愛犬も能力を隠し持っている、かもしれない

どんな犬でも血糖値予知犬やガン探知犬、マラリア探知犬になれるわけではありません。
特に嗅覚に優れた犬種が訓練に訓練を重ねた結果、ようやく精度を上げられる険しい道なのです。

とはいえ、私たちは自分の愛犬の能力をみくびるべきではありません。
『体からいつもと違う変なにおいがしていますよ?』と犬達が一生懸命飼い主に訴えかけいるのに、私たち人間が気づいていないだけかもしれないのです。
飼い主が愛犬の体調の変化をいち早く発見したいように、愛犬も大好きな飼い主の体調の変化に敏感になっていても、不思議ではないと思いませんか?