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毎日同じご飯だとあきる、これは人間的な発想

この記事の目次

犬はペットではなく、家族の一員――。
そのような感覚で犬と接する飼い主が増えました。
そのおかげで一昔、二昔前に比べて犬の生活環境は激変し、いまや本当に家族と同じ生活空間で暮らす犬が大勢を占めています。

犬にとってはおおむね良いことですが、弊害も。
それは、人間的な感覚をそのまま犬にもあてはめてしまう飼い主さんが少なくないことです。

その一つが食べ物のこと。
犬も毎日同じものばかりを食べていたら、飽きてしまうに違いない――。
こんなことを考えたことはありませんか?
これこそ人間的な感覚で犬のことを判断している、典型的な考え方です。

犬がご飯に飽きたように見えるとき

ドッグフードにしろ手作りご飯にしろ、ある日突然犬がご飯を食べなくなったら、飼い主としては心配になりますよね。
何かあったんだろうか、具合が悪いのだろうか、味にあきたのだろうか……。
いろいろなことを考えると思いますが、その主な理由は2つ。

  • ドッグフードや手作りご飯に比べて味やにおいの強いものを食べた。
  • 本当に体調が悪くて食欲がない。

ざっくりとした分け方ではありますが、おおむね上記の2つに集約できてしまいます。

飽きたのではなく食べ好みをしている

私たち人間は味覚が非情に発達した生き物。
だからこそ、毎日同じものを食べていると飽きてしまうこともありますが、犬の味覚は人間のおよそ5分の1程度しかありません。
おいしそうなにおいだとか、苦手なにおいだという判断はしていてもて、あまり味には固執しない生き物なんです。

そんな生き物だからこそ、味付けの濃い食べ物は麻薬
自分に置き換えて考えてみてください。
味のない食べ物と味のある食べ物だったら、味のある食べ物を選ぶと思いませんか?
しっかりと味のついた人間の食べ物や、あえてにおいを強くつけてある犬用のオヤツばかりを食べさせていたら、メインのご飯を食べたがらなくなるのは当たり前です。
とどのつまり、犬がいつものご飯を食べなくなったのは、飽きたからではなく飼い主が余計なことをした結果なんですね。

体調異変のサインという場合も

愛犬がご飯を食べなくなる理由として、あってほしくないのは体調の異変による食欲不振
胃腸の調子が悪いときだけではなく、様々な臓器の不調によっても犬は食欲をなくします。

もしも人間の食べ物はいっさい与えておらず、オヤツなどもほとんど食べさせていないにも関わらず、いつもはモリモリとご飯を食べていた犬が食べなくなったら、まずは動物病院へ連れていくことが先決。
病気が原因なら早期発見がなによりも大切だからです。

ここで気をつけなければいけないのは、「うちは人間の食べ物は与えないし、オヤツもそれほどあげていないはず」というお家に限って、実は思った以上にオヤツを食べさせていたりするんです。
オヤツは1個しかあげないつもりだったのに、あまりにもウルウルとした目で見つめてくるものだから、つい2個目3個目をあげてしまった……。
こんな経験がある場合は、たいてい思っている以上に犬にオヤツを与えています。

とはいえ、そのように思い当たるふしがあるにしても、体調の異変かもしれないと考えて動物病院に連れていくことは悪いことではありません。
検査の結果何も問題がないのであれば、食べ好みをしていると判断し、きちんとご飯を食べるまで何も与えないという根競べができるからです。

飼い主は根競べに負けやすい生き物

さて、そんな根競べですが、よほどの覚悟をもって臨まないとたいていは飼い主が負けます。
なぜなら、まる1日食べないとどうしても不安になり、ついついいつもとは違うものをフードにトッピングしてみたり、これなら喜んで食べるからとオヤツを与えてしまうからです。

1日、2日で食べ好みの癖が治るぐらいなら、誰も苦労はしません。
本気で食べ好みをなおそうと思ったら、1ヶ月程度の長期戦を覚悟しておきましょう。
そして食べなかったらすぐに片付けてしまいます。

栄養バランスの整った本来の食事以外は与えない。
こういったことを強い意志をもって続けていくと、はじめは何割か残したとしても、次第に完食するようになるはずです。
愛犬に元気で長生きしてもらうためには、ときには心を鬼にすることが必要なんですよね。