日本犬保存会の血統書・その1

日本犬保存会の発行する血統書は、用紙が厚手の和紙で作られていて、
かなり見た目に重厚感のある仕様になっています。

色は濃い目の藤色で、そこに黒い印字がされていますから、
読みにくいといえば読みにくいのですが…。

日保血統書の記載事項・その1

血統書に記載されている内容というのは、
基本的にどの血統書発行団体であってもそう変わりはありません。

おおむね犬種名、犬の登録名、犬舎名、
生年月日、毛色、同胎子の情報などが記載されることになります。
しかし、日本犬保存会の血統書には、他の血統書とは少し違う内容が記載されています。

例えば、「尾型」という項目があります。
これは巻き尾であるか、差し尾であるかを示す「巻」
もしくは「差」の文字が入ることになり、
それだけ日本犬の展覧会においては尾型が重視されることがうかがえます。


日本犬のシッポなんてみんな巻いているんじゃないの?
と思う人もいるかもしれませんが、よく見るとそうではありません。

わかりやすいところだと柴犬はみんなくるりとシッポが巻いていて、
巻き尾がよいとされていますが、
紀州犬などは尾が完全に一周していない差し尾が好まれるのです。

しかし、血統書を申請するタイミングはだいたいが子犬の頃で、
実はこの幼い時分では尾型をはっきりと特定しづらい場合があります。

こういう場合は、繁殖者がどのような判断をするかで
「巻」になるか、「差」になるかが決まります。

では、紀州犬などは差し尾の方が好まれるから
一律「差」にするかといえば、そうとも限りません。

その理由は、「巻き尾」として登録してあっても
実物が「差し尾」なら問題になりにくいですが、
その逆だとクレームになることがあるから、とのことでした。

展覧会関係者は犬の姿形に強いこだわりがあるため、
そのような判断になるのかもしれません。

日保血統書の記載事項・その2

日本犬保存会の血統書には、
ジャパンケネルクラブ(JKC)などの血統書にはない項目があります。
それは、繁殖者と登録者の住所と氏名です。

これだけ個人情報についていろいろ言われている時代、
こんなにまるだしにしていいのだろうか?と思わなくもありません。

JKCの血統書にも繁殖者、所有者の名前と
所在地の市町村名までは記載されていますが、
それはいずれもローマ字表記になっています。

しかし、日保の血統書には住所は地番までが記載されていますし、
名前も見事に漢字表記ですから、思いきりどこの誰であるかが特定しやすいのです。

その住所を頼って、「うちの子を親犬に会わせにきました!」
という突撃訪問をする人がいるそうですが、
これははっきり言って犬舎にとっては迷惑きわまりないことですから、
常識的に考えて遠慮しておきましょう。