愛犬の痴呆と向き合う日がくるかもしれない

ちょっとした老化のサインは、つい見逃してしまいがち。
そして気がついたときには痴呆の症状が進んでいることも……。

そうなってから初めて愛犬の老化に向き合うと、
飼い主はショックを受けるだけでなく、
慣れない介護で大きなストレスを抱えてしまうこともあるのです。

具体的な痴呆の症状とは?

一口に痴呆といっても、すべての犬に同じ症状がでるわけではありません。

とはいえ、似たような傾向はあるようです。
たとえば……

犬の痴呆の症状例
  • 遊びや散歩など、以前は喜んだことにあまり興味を示さなくなった。
  • 犬が喜怒哀楽のはっきりとした反応を返さなくなった。
  • 以前よりも食欲が増し、いつも通りに食べても満足しない。
  • 原因不明の夜鳴きをする。
  • やたらと家具などにぶつかるようになった。
  • まっすぐ歩けない、もしくはグルグルと円を描くようにして歩く。

これらは犬の痴呆の典型的な症状です。

飼い主を悩ませる夜鳴き

愛犬が年をとって痴呆の症状がみられるようになると、
飼い主による介護が必要になります。

ご飯を上手に食べられなくなったら体を支え、
食べやすい姿勢がとれるように手助けをする必要があるでしょう。

また、まっすぐに歩けなくなったら、
あちこちに体をぶつけて怪我をしないように室内を整えてあげなければいけません。

いずれの介護もそれなりに覚悟をもって取り組む必要がありますが、
中でも一番厄介なのは夜鳴きです。

なだめてもすかしても一晩中鳴かれてしまうと、
介護する家族全員が寝不足でフラフラになることも珍しくありません。

近所迷惑を考えると神経的に休まらず、ストレスはたまっていく一方に。

その結果、年老いた愛犬のことが疎ましく感じられるようになってしまったら、
犬も人間もともに不幸です。

なぜ夜鳴きをするのかを考える

飼い主が精神的に追い詰められてしまうと、
老犬介護は遠からず破綻してしまうでしょう。

そうなる前に、まずはなぜ夜鳴きをするのかをよく考えてみるべきです。
そこから対策の糸口が見つかることもあるからです。

もしかしたら、寂しくて不安で鳴いているのかもしれません。
そんなときは安心するようにいつも以上に声をかけたり、
なるべく犬のそばにいてあげることで夜鳴きがおさまることがあります。

ひょっとしたら、体のどこかが痛くて苦痛を訴えている可能性もあります。
寝床の具合を確認したり、トイレシーツが汚れていないか調べてみましょう。

また、昼間に睡眠をとりすぎて体内時計が狂ってしまい、
昼夜が逆転しているケースもあります。

その場合は、なるべく昼間は日の光に当てて日中であることを犬の体に意識させ、
反応は鈍くてもあきらめずに遊ばせたり声をかけ続け、
寝っぱなしにさせないようにしましょう。

何をしてもダメなときは

それでも効果がない場合は、
思いつめた挙句老犬介護を投げ出してしまう前に、
獣医さんに相談するべき
です。

飼い主が精神的に追い詰められてしまうと、犬にとってこれほど不安なことはありません。

それより早めに病院で診察してもらい、
痴呆の症状を和らげるサプリンメントを試してみたり、
場合によっては精神安定剤を処方してもらったほうがいいのです。

その結果、犬の夜鳴きがなくなることで飼い主の精神も安定すれば、
もう一度落ち着いた気持ちで愛犬の介護に向き合うことができるでしょう。

かつては元気いっぱいだった愛犬が年老いて衰えていく姿は、
見ていて辛くなるかもしれません。

しかし、大好きな飼い主さんにきちんと見取ってもらえるなら、
犬の一生としてこれほど幸せな最期はないのです。