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獣医さんは神様でもなければ聖人君子でもない

この記事の目次

たいていの飼い主にとって、獣医から言われることは絶対です。

獣医は動物医療のスペシャリスト(のはず)ですから、
素人がその意見に従うのはある意味当然のことなのですが……。

ドッグフードの水分量…?

あるラブラドールレトリーバーの飼い主は、
愛犬が頻繁に嘔吐することに頭を悩ませていました。

ドッグフードは健康のことを考えて、
アメリカ産のプレミアムフードを食べさせていました。

もちろん、添加物たっぷりの犬用おやつなどは一切与えず、
もっぱらキャベツの芯だとかキュウリをあげていたそうです。

それでもかなり頻繁に嘔吐してしまうため、
とうとう動物病院で精密検査をしてもらいました。
――結果は、全くどこにも問題のない健康体。

ではなぜ嘔吐するのでしょうかとたずねた飼い主さんに、獣医はこう説明したそうです。

『ドッグフードの水分量が少なすぎて、胃液を吸ってしまっていることが原因かもしれません。
とりあえずこの缶詰フードをしばらくの間は食べさせて様子を見てみましょう』

獣医からこう言われたら「なるほど、そうかもしれない」と思いませんか?

でも、よく考えてみてください。
もしドライフードの水分量が少なすぎて胃液を吸うのが原因なのだとしたら、
単純に水やお湯で浸してから食べさせれば済む話ではありませんか?

別に、動物病院で販売している缶詰フードをわざわざ購入させる必要はないわけです。

本当の嘔吐の原因は…

この話しを聞き、ラブラドールの飼い主に
「嘔吐の原因は生の野菜ではないですか?犬は生野菜の消化がとても苦手な生き物ですよ」
と伝えると、とても驚いていました。
そんなことは獣医さんからは一言も言われなかったと。

しかし、後日飼い主から連絡があり、
生野菜を与えるのをやめたらピタリと嘔吐がおさまったそうです。

そして結局その飼い主は缶詰フードをやめて、元のドライフードに戻したそうですが、
ワンちゃんは以前のように嘔吐が頻発することはなく、元気いっぱいに暮らしています。

また、おやつは生野菜をやめて茹でたカボチャやサツマイモにしたところ、
嘔吐することなくお腹の調子もバッチリで一石二鳥になったのだとか。

獣医は神様ではない

その獣医がどうしてそのような診断をしたのかはわかりません。

あわよくば自分の病院に置いているドッグフードを
恒常的に買わせたかった
のかもしれませんし、
本当にドライフードの水分量に問題があると思っていたのかもしれません。

もしかしたら、実際にそのような実例があり、
なにがしかの根拠があっての診断だったということも考えられるでしょう。

真相はどうであれ、一つ言えること。
それは、獣医は動物を診察するお医者さんではありますが、
神様ではない
、ということです。

そして同時に聖人君子でもないことを、
飼い主は心のどこかで理解しておくべきなのかもしれません。