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愛犬の失明を防ぎたい!

この記事の目次

毎日愛犬と過ごしているからこそ、体調の異変には気づけるはず――。
犬と暮らす誰もがそう思うのではないでしょうか。

しかし、毎日愛犬の姿を見ているからこそ、かえって見逃してしまうことがあるかもしれません。
血便をしたり、痙攣発作を起こして倒れたとしたら、おかしい!と気づくのは難しくありませんよね。

しかし、もしもその異変がちょっとした変化でしかなく、生活に支障が出るほどのことではないとしたら?
犬が失明してしまう前触れは、もしかしたらそんなふうに始まるのかもしれません。

犬が失明する原因

犬が視力を失ってしまう原因として多いのは、白内障緑内障、それから外傷によるものが考えられます。

白内障

眼球の水晶体が白濁し、視力が低下してく病気です。
遺伝的に発症しやすい犬種としてはトイプードル、ミニチュアシュナウザー、ゴールデンレトリーバー、アメリカンコッカースパニエルなどがあげられますが、糖尿病やブドウ膜炎など、別の疾患が原因で白内障を引き起こすこともあります。
しかし、なんといっても要注意なのは加齢を原因とした白内障
発症しやすい犬種でなくても、他に違う病気にかかっていなくても、白内障になる可能性があるんです。

緑内障

なんらかの原因で眼球を満たしている体液の流れに障害が起こり、眼球の内圧が高まることで網膜や視神経にダメージを与えてしまう病気です。

緑内障の場合、実は失明に至るまでにいろいろな兆候がみられることが多いんです。
たとえば目をやたらと気にする素振りを見せたり、頭をさわられるのを嫌がったりします。

また、涙が流れることもありますし、嘔吐や元気消失、食欲低下という、一見すると目とは関係のない症状として表れることも。

これらの症状は、実は目に痛みを感じているからなんですね。
こういった症状が出ているのに見逃してしまうと、気づいたときには網膜や視神経が回復不可能なまでのダメージを受けていて、失明してしまうのです。

外傷によるもの
遊んでいる最中に顔から何かに突っ込んでしまったり、興奮してはしゃぐあまりに家具や壁、ドアなどの角に顔面を強打してしまうことがあります。
そのときは大したことがなさそうに見えても、実は眼球に傷がついていて、そこからウィルス感染してしまうことも。
こういった偶発的な原因はどんな犬にも起こりうることですが、眼球が大きくて飛び出ているチワワ、シーズー、パグ、ボストンテリアのような丸い目の犬種は特に注意が必要です。

犬が失明してしまう原因はまだ他にもいろいろあります。
眼球の水晶体がずれてしまう水晶体脱臼
網膜の光を感じる部分になんらかの異常が起きる進行性網膜萎縮症
なんらかの原因によって眼球内部で網膜が剥がれてしまう網膜剥離などなど、いくつもあるんです。

しかし、いずれの場合にも共通しているのは、昨日までは何一つ兆候はなかったのに、今日突然失明してしまう、というわけではないこと。
程度の違いはあったとしても、必ずなんらかの異変が起きていたはずなんです。

たいしたことないと思ったその仕草が視力低下の兆候かもしれません

愛犬が床に置いてあったものにぶつかってしまい、びっくりしていた……。
そのときのキョトンとした表情がなんともマヌケで可愛いかったとしても、もしかしたら視力が落ちたことが原因なのかもしれません。

いつも当たり前のように上り下りしていた階段の途中で止まっていたら……。
年をとったから一気に上れなくなったと思うかもしれませんが、もしかしたら視力低下が原因で駆け上がれなくなったのかもしれません。

目を前足でやたらとこすっているとしたら……。
アレルギーのある子だから、季節的に花粉症なのかもしれないと思っていたら、実は眼球に痛みを感じているのかもしれません。

こんなふうに、「失明」とはなかなか結びつかないような症状が、実は兆候なのかもしれないんです。

飼い主の勘はわりと当たっている

元気がない、というほどではないけれど、なにかがちょっと違うような……?
こういう飼い主の勘は、あなどれないものなんです。

おかしいなと感じたらすぐにかかりつけの病院で診てもらい、なんでもなかったらそれでいいと思いませんか?
あの時気がついていたら……という後悔をしたところで、時間は絶対に戻せないのですから。