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迷い犬探し――遠方のペット探偵は本当に役に立つのか?

この記事の目次

愛犬が行方不明になり、探しても探しても見つからない状況は、飼い主にとっては地獄です。

保健所にも交番にも連絡したし、 迷い犬探しのポスターも各所に貼らせてもらった。
それでも見つからない……。

できることなら朝から晩まで犬を探し続けたいですよね。

しかし、学校や仕事がある身としては、休むにしても限界がある……。

そんなとき、 ペットを専門に探してくれる業者に依頼しようと考える飼い主の心情は、 痛いほどに理解できるものです。

しかし、安易に依頼してしまうと高額な料金をとられたうえに、結局犬は見つからずじまいという、最悪の事態に陥るかもしれません。

<そのペット探偵は地元の業者ですか?>
たまたま家の近所にペット探しを専門にしている真面目な業者があったとしたら、 こんな幸運なことはありません。

しかし、たいていの場合は近所にそんな都合のよい探偵は住んでいないのです。

もちろん、ペット探しを専門にしている業者の中には
「全国どこへでも出張します」とうたっているところもあるでしょう。

当然のことですが、 全国出張にかかる費用は飼い主さんが全額負担することになります。

どれだけ費用がかかったとしても、 ペット探しを依頼したいという飼い主さんもいますよね。

しかし、その探偵は本当に行方不明の犬を見つけることができるのでしょうか?

土地勘ゼロの業者が犬を探す

何万円もかけて出張してきた探偵にとって、 これからいなくなった愛犬を探す地域はまったく土地勘のない場所です。

土地勘のある飼い主が必死に探しても見つからないのに、 そう簡単に見つけられるものでしょうか?

プロだから探す場所が素人とは違う?

いやいや、猫ならまだわかりますが、 犬の場合はそう簡単にフラフラ行動することなんて、今の日本ではほぼできません。

その証拠に、あなたはこの数日で何匹の野良犬や迷子犬を見かけましたか?

地元の便利屋に探してもらう?

だったら地元の便利屋か、 もしくは普通の探偵に依頼したらどうでしょうか。

それはそれでアリなのかもしれません。

ただし、犬が大好きな人で犬の習性をよく知っている人が捜してくれるのであれば、 というところでしょうか。

犬が好きで犬との暮らしが当たり前の人と、そうでない人が犬を捜す場合、着眼点に差がでる可能性があります。

たとえば、あらかじめ飼い主に確認しておく内容一つをとってもその違いは明らか。

「いなくなったワンちゃんは歩道橋を喜んで渡れる犬でしたか?」

この質問は、犬が好きで犬捜しに慣れている人でなければピンとこないかもしれません。

犬はよほど普段の散歩コースで慣れていない限り、 歩道橋をあまり渡りたがらない生き物です。

ということは、1匹でフラフラ歩いていて歩道橋のある場所に出た場合、 そこをすんなり渡れるか渡れないかによって、 その後のルートが大幅に変わってくるわけですね。

探偵や便利屋に依頼しても見当違いの方角に「迷い犬探しています」のポスターをただ貼るだけなら、 高い料金を支払う意味がありません

ポスターを貼るだけじゃない、聞き込みもする!と反論されそうですが、 どんな人に聞き込みをしたら目撃証言が得られやすいのかを理解していなければ、 成果は期待できないでしょう。

単純に道行く人に目撃しなかったか聞くだけなら、 なにも探偵や便利屋でなくてもできることです。

冷静な判断を忘れないで!

お金をかけてでも犬の行方を捜したい気持ちはわかります。
しかし、あせるあまりに冷静さを失ってはもともこもありません。

依頼できそうな業者が見つけられなかったら、 家族、友人、知人、ご近所のすべてに頭を下げてでも、 自力で探す努力をあきらめてはいけないのです。

見つけられる可能性の低い業者に高い料金を支払うぐらいなら、 犬捜しに協力してくれた方々に御礼の粗品を配って歩くほうがずっと有意義ではないでしょうか。