フラットコーテッドレトリバーはかなりの確率で破壊王

ラブラドールやゴールデンに比べるとあまりメジャーではありませんが、
フラットコーテッドレトリバーは上記2犬種と同じように
水辺での回収を目的として始まった犬種です。
ある意味、フラットコーテッドの方がその時代のなごりを今も強く残しているのか、
水を見るとすぐに飛び込みたがることがあります。
性格はとことんまでの遊び好き

この犬の性格は、一言で言えばとことんまでの遊び好きです。
とにかくすぐに遊びのスイッチが入り、
一度遊び始めるとノリノリになって周囲が見えなくなることがあります。
子犬の頃にはそのような性格の犬は多くいますが、
フラットコーテッドの場合は成犬になってからもあまり変わりません。
大型犬ですから当然のことながら体格も大きくなるわけですが、
その体でドタバタと遊びまわるやんちゃな犬なのです。
犬種説明によっては外では元気いっぱいでも
室内ではおとなしい、と書かれているものもありますが、
今までに出会った何頭ものフラットの中に
そんな都合の良い性格の子はいなかったように記憶しています。
ただし、非常に訓練性能の良い犬ですから、
トレーニング次第で興奮をコントロールすることは可能です。
しかし、シツケやトレーニングを怠った場合、
室内を破壊される可能性があることは覚悟しておきましょう。
個体数が少ないために…

日本国内において、ラブラドールやゴールデンに比べると
飼育されている数が圧倒的に少ないため、
どうしても繁殖に使う犬が限られてしまいます。
もちろん外国産のフラットを日本に輸入することで、
血が濃くならないようにする努力も図られてはいるようですが、
その輸入元がアメリカの場合、あまり血液の健全化にはつながらないかもしれません。
アメリカではラブラドールやゴールデンの人気が高すぎるせいなのか、
フラットははっきりえば人気はイマイチです。
しかもアメリカのブリーダーはヨーロッパに比べると
ブリーディングに対するモラルの低いことが多々あり、
遺伝子的に問題のある個体を使うこともありますから、
なかなか改善しないという現状があるのです。
フラットコーテッドはそうしたブリーディングの狭さから、
先天性のある病気を持つ子や、肉きゅうの一部が欠損している個体も見られます。
体力のある人に向いた犬

そんな背景をもつフラットコーテッドレトリバーではありますが、
犬種の特性や性格そのものについては
実に愛すべき犬であることは間違いありません。
ただし、やはりフラットコーテッドの良さを引き出してやるためには、
飼い主の体力は欠かせないでしょう。
きちんとした運動を欠かさずにできること、知的な欲求も満たしてやれること、
そしてもしも家の中を破壊されても、それすらを楽しむことのできる鷹揚さが必要なのです。
見た目の美しさや珍しさだけで選んではいけない犬種だということを
肝に銘じたうえで、子犬を迎えるようにしましょう。
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