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犬が妊娠したら子犬用ドッグフードを食べさせるべき?

この記事の目次

子犬用のドッグフードは成長期の子犬にとって
必要な栄養バランス
が摂取できるように作られています。

成長期の子犬は骨格、内臓、全身の筋肉など、
すべての器官が成長しますから、生涯で最も栄養を必要としているのです。

その子犬用のドッグフードですが、
『妊娠中、授乳中の母犬にも最適です』という旨が記載がされていますよね?

これは、妊娠中は胎児が育つため、
また授乳中は子犬に栄養がとられてしまうため、
通常よりたくさんの栄養を母犬が必要としているからです。

しかし、いくら妊娠犬だからといって、
きちんとした知識もないまま闇雲に子犬用フードを食べさせていると、
大変なことになってしまうことも……。

小型犬の妊娠

愛犬が初めてお産をするとなると、
飼い主もそれなりに張り切るものではないでしょうか。

元気で丈夫な赤ちゃんを産んでほしい……。
そんな願いをこめて、高栄養の子犬用ドッグフードをせっせと食べさせるわけです。
その結果、胎児が育ちすぎて自然分娩ができなくなり、
帝王切開になるケースがある
のをご存知ですか?

特に小型犬にはこのようなケースが多く、
とりわけチワワなどはもとから難産になりやすいため、
そうでなくても高い確率で帝王切開になりやすいのです。

――帝王切開だろうが、無事に産まれればそれでいいじゃない?
などと無責任なことを言う飼い主がいますが、
それは知識が足りないと言わざるを得ません。

帝王切開になれば、当然のことですが全身麻酔をかけることになります。
全身麻酔は昔に比べれば安全になったとはいえ、
事故の可能性がゼロになったわけではありません。


しかも、胎児の安全を考えた麻酔の選択がされないと、
母犬だけでなく胎児にも影響を与えてしまうことがあります。

また、無事に帝王切開によって出産できても、
術後の母犬の痛々しい姿を見て、まだ同じセリフが言えるしょうか?

現代のドッグフードは栄養の吸収率が高い

ドッグフードは時代とともに進化しています。
それにより、一昔前の製品に比べると、
現在のドッグフードの栄養吸収率は非常に高いものが多い
のです。

つまり、妊娠したからといってわざわざ高栄養タイプに変更しなくても、
従来のもののままでも、充分に栄養が足りている場合もある
のです。

このあたりの見極めに自信がない場合は、
こまめに獣医さんに胎児の状況を確認してもらい、
フードの量や種類について変更するべきか相談した方が
安全なことは間違いありません。

母犬の体のことを考えたら、胎児のサイズは
自然分娩できる大きさで出産に臨ませることが一番なのです。

犬は安産だから……という感覚だけで知識もなく出産させようとすると、
最悪の場合は胎児だけでなく、母犬まで失ってしまうことになるでしょう。