お疲れ気味のワンコにオススメの食材
なんか最近うちの犬、バテてるなぁ――。
見ていてそんなことを感じたことはありませんか?
疾患が原因ではなくても、犬の体がバテてしまうことはあります。
私たち人間だって、病気というわけではないものの、なんだか疲れがぬけない、ということはありますよね。
犬も年齢を重ねてくるとパワーは衰えがち。
ましてや、日本の高温多湿にもともとの体質が合わない犬種は、季節が変わるごとにぐったりしてしまうこともあるのです。
そんなときは、いつもの食事に一手間加えてパワーを補ってあげたいところ。
では、どんな食材ならお疲れ気味のワンコに効果が期待できるのでしょうか。
豚肉のビタミンB群で疲労回復
豚肉には疲労回復に効果のあるビタミンB群が豊富に含まれています。
もちろん、動物性タンパク質においても豚肉は優秀な食材ですが、犬が疲れていると感じたときは、鶏肉より豚肉をチョイスしてみましょう。
豚肉と一口に言っても部位はいろいろ。
今回は疲労回復をメインに考えたいため、おすすめの部位は「ヒレ肉」です。
ヒレはロースやモモ肉、バラ肉に比べてカロリーは低く脂質も少ないのに、ビタミンB1、ロイシン(アミノ酸の一種)、トリプトファン(アミノ酸の一種)、カリウム、鉄分は一番多く含まれています。
というわけで、手作り食の場合は動物性タンパク質の食材として豚のヒレ肉を選択するだけで疲労回復食の出来上がりです。
ドッグフード派はトッピングとして少量の豚ヒレ肉を加えてあげましょう。
豚肉は日本全国どこのスーパーでも手に入るお手軽食材なので便利ですよね。
馬肉の鉄分と亜鉛で疲労回復
馬肉は獣肉としてはカロリーが低く、それなのに栄養面はかなり優秀。
鉄分や亜鉛などのミネラルに加えてグリコーゲンが豊富に含まれている点が注目ポイントです。
グリコーゲンは多糖類の一種で、体内で素早く吸収されることから即パワーに変換されるため、疲労回復にはうってつけ。
豚肉のように近所のスーパーで手軽に買える食肉ではありませんが、だからこそ信頼できるお店の通販で購入すれば、品質が良くて安全な生の馬肉を手に入れることも可能です。
生の馬肉には酵素が含まれていますので、元気が衰え始めた老犬の体を回復させる消化に良い優秀食材なんですよね。
ゴジベリーは薬みたいな疲労回復フード
ゴジベリー?なんだそれ?
と、思ったかたもいらっしゃるかもしれません。
ゴジベリーという名前に聞き覚えのないかたも、「クコの実」と言われたら「あれか!」とピンとくるのではないでしょうか。
あの小さな赤い実ですが、なんと驚くほどの栄養満点食材。
18種のアミノ酸、亜鉛やゲルマニウムなど21種類の微量元素。
全粒小麦より多いタンパク質含有量。
1日の所要量を軽く満たしてしまえるビタミンA。
豊富なビタミンB群にビタミンE。
オレンジより多く含まれているビタミンC。
ほうれん草の15倍も含まれている鉄分。
・・・というように、栄養素はおよそ100種類以上含まれているといわれ、肝と腎を補う薬膳食材としても注目されています。
本当に薬みたいなスーパーフードですが、だからと言ってたくさん食べさせればいいというものではありません。
1日の目安としては小型犬なら1~2粒、中型犬は3~5粒、大型犬で5~10粒といったところでしょうか。
もちろん、そのまま食べさせてもそのまま便に排出されるだけ。
消化が良くなるように細かく刻んでからご飯に混ぜてあげましょう。
愛犬の弱った胃腸を整えるショウガの力
お疲れ気味のワンコは、たいてい胃腸が弱っているものです。
そもそも、胃腸が元気いっぱいなら体がバテたりはしないんですよね。
というわけで、お腹の調子が落ちていて食欲があがらないワンコには、ショウガからパワーをいただいてしまいましょう。
ショウガには体にたまった毒素を排出する効果だけではなく、そのときに食べているものを毒素にしにくい働きが期待できます。
そして、生のショウガは体を冷やす作用がありますが、加熱したショウガは体を温める作用があるんですね。
これはショウガに含まれているジンゲロールという辛味成分によるものです。
ジンゲロールは体を冷やしますが、温めるとショウガオールという成分に変化し、これが体温を上げてくれるんですね。
もしもワンコの体が冷えている、もしくは冷えでお腹の調子が落ちていると感じたらショウガを温めた状態で。
暑さで参っていると感じたら生のままのショウガを試してみるとよいでしょう。
ただし、加える量はほんの少しだけ。
それこそ、耳かき1~2杯程度で充分です。
ドライフードにトッピングする場合は、水にショウガの薄切りを2枚ほど入れたものを沸騰させ、冷ましたものをかけてあげると水分補給もできて一石二鳥ではないでしょうか。
愛犬が体調を崩す前に先手を打って元気回復!
体調を崩してしまってからあわててあれやこれやと試みるより、「なんだかお疲れ気味かな?」ぐらいの段階で対策を講じておくのが一番です。
そして、あれこれ試してみたのに、一向に元気が出ないままだとしたら・・・。
もしかしたら体調に異変が生じているのかもしれません。
そんなときは迷わずに、即かかりつけの動物病院で診てもらいましょう。
仮になんでもなかったとしても、それはそれでいいんです。
最悪なのは変調に気づいていたのに後手にまわった結果、手遅れになってしまうことなんですから。
先手先手で対処していくことこそが、愛犬の長寿につながる道です。
関連記事
-
馬肉は優秀な動物性たんぱく質の食材
手作り食における動物性たんぱく質御三家といえば、やはり鶏肉、牛肉、豚肉。スーパーで手軽に手に入ることも理由の一つですが、やはり作り手である飼い主が食べ慣れている
-
ストレスの多い犬にはレバーが効く!
レバーは栄養豊富でも毎日食べさせるとビタミンAが過剰になり、体調不良を起こす可能性のある食材です。そもそも安全性の高い新鮮なレバーを手に入れることが難しいことは
-
飼い主の勘はあなどれない!いつもと何かが違うと感じたら
犬が下痢をしたので気になって動物病院を受診したら、整腸剤を処方されただけで、もう一度様子を見せに来てくださいね、とも言われなかった――。なんだかちょっと肩透かし