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いまは元気な若犬も、いつかは必ず高齢犬になる

この記事の目次

犬を家族の一員として扱う家庭が増え、
その結果犬の世界にも高齢化の波がおしよせてきました。

栄養バランスの整ったドッグフードを食べ、
室内飼育による気温の変化などの環境ストレスが減り、
さらには充実した動物医療が犬たちの寿命を劇的に延ばし続けています。

しかし、本来は6~9年ぐらいが寿命として相応だった体が
15歳、20歳と長生きをしているのです。

かつては考えられなかった体の部位がほころびを生じたとしても、
不思議ではありませんよね。

犬の痴呆が増えている

病気や怪我などで若くして命を落とさないかぎり、
あなたの愛犬もいつかは必ず高齢犬になります。

今現在が元気でピンピンしていると、
なかなか実感がわかないかもしれません。

しかし、人間と同様に犬だって確実に加齢によって
体の様々な部分が衰えていく
のです。

もちろん個体差がありますから、
シニア犬になっても元気いっぱいの子もいます。

しかし、だからといって2、3歳の頃とまったく同じ、
というわけにはいかないでしょう。

そして人間のお年寄りと同様に、高齢になった犬に痴呆の症状がでているのです。

もしかしたら、いつか自分の犬も痴呆を発症するかもしれない――。
この自覚が飼い主にないと、犬の痴呆をさらに悪化させてしまうことがあるのです。

年をとると犬は昔より無関心になる

若い頃は元気いっぱいで何に対しても興味を示し、
飼い主の顔を見れば「遊んで!遊んで!」とじゃれてきた犬。

そんな犬が高齢になるにつれて、
何事にもあまり興味を示さなくなる
ことは珍しくありません。

そうなってしまったときに、「遊んで!」とこなくなったからといって
飼い主があまり構わずにいると、脳の老化にますます拍車がかかることになります。
そしてその結果「痴呆」の症状がスピードアップしてしまうことがあるのです。

「なんとなく老いてきたな、コイツも年をとったんだ……」
もしもそう感じたとしたら、飼い主は意識的に以前にも増して
犬をかまったり触れ合ったりするべき
なのです。

それによって脳が刺激されれば、
もしかしたら本格的な「痴呆」を回避できるかもしれません。

駆け抜けていく犬の生涯をきちんと見守ることは義務

犬が家族の一員として暮らしていると、
いつまでもその生活が続くような気がするものです。

しかし、犬は人間に比べると圧倒的に寿命の短い生き物。
それだけに、最後の最後まで「愛犬」と呼べる立場でいさせてあげられるのは、
飼い主をおいて他にはいません。

犬たちは子犬の頃は無条件に可愛くて、
成犬の頃は元気いっぱいに飼い主を楽しませてきたのです。

だからこそ、ヨボヨボの老犬になったとしても
飼い主によって幸せでいるべき
ではないでしょうか。

命のサイクルとして正当に枯れていく犬の一生を、
最期まで愛情をもって見届けることは飼い主の義務です。