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高齢者が真夏の日中に犬を散歩させてしまうのはなぜ?

この記事の目次

犬は暑さに弱い生き物――。
犬を飼う人にとってはもはや常識です。

ところが、それでも熱中症で命を落とす犬が後を絶たないのはなぜなのでしょうか?

お年寄りと犬の熱中症

熱中症は赤ん坊からお年寄りまで、年齢に関係なくかかる可能性があります。
では、なぜ特に高齢者がかかりやすいのでしょうか?

それは、年齢とともに体温の調節機能が低下していることに加え、
体が暑さや寒さを感じにくくなっているから、
なのだそうです。

その結果、かなり気温が高いにもかかわらずエアコンを使用しなかったり、
猛暑の中でも長袖を着ていられる
わけですね。

本人にしてみれば、別に我慢大会をしているわけではありません。

そして、そのことの弊害として、
高齢の飼い主は犬の熱中症を引き起こしてしまうことがあるのです。

お年寄りは、自身の感覚として「まだ暑くない」と思うからこそ、
日中に犬を散歩に連れ出す
のでしょう。

しかし、犬にとってはすでにレッドゾーン。
ニュースで警戒を呼びかけるほどの猛暑日であれば、
さすがにそんなことはないかもしれません。

しかし、30度ぐらいの気温でも、犬にとっては危険です。
長袖を着て首にストールを巻いた高齢者の連れた犬が、
ハァハァと苦しそうに息をきらしている光景を見ると、
他人事ながら気をもんでしまいます。

この時間の犬の散歩は危険!といえる社会が理想ではあるけれど…

一人暮らしのお年寄りや高齢者だけの世帯の場合、
そういう状況を見かけてもなかなか注意してくれる人というのは現れないかもしれません。

実際に危険性を呼びかけてみても、自分があまり暑いと感じていないせいか、
なかなか真剣には捉えてもらえない
のが残念です。

しかし、同居の家族に若い世代がいる場合は、
おじいちゃん・おばあちゃんの熱中症を予防するとともに、
犬の熱中症についても目を向けてあげてください。


飼い主である高齢者は犬に良かれと思って外に連れ出しています。
それが犬の命を脅かしている、などと思いもよらないのでしょう。

しかし、犬が熱中症で亡くなれば、一番辛いのは飼い主である高齢者自身です。
そういう悲劇を防ぐためにも、犬が熱中症で倒れてしまうと
かなり高い確率で死に至ること
を、強く言ってあげてください。

特にお年寄りに人気のシーズーなどはマズルが短い形状をしているため、
なおのこと熱中症にかかりやすいことも。

犬の命は周囲の人間がみんなで見守ってあげられたら理想的ですが、
近所づきあいの希薄になった現代では、なかなか難しいのが現状です。