ファーミネーターは模造品に注意!

犬と室内で生活していると、抜け毛の多さにうんざりすることがあります。
特にダブルコートの犬の場合、1年中抜け毛がパラパラと落ちますし、春や秋の換毛期などは、たとえ小型犬であろうと「うちには大型犬でもいるのか!?」と思うほどの抜け毛があるものです。
そんな抜け毛対策のツールとして、いまやすっかりお馴染みになっているのが「ファーミネーター」ではないでしょうか。
普通のブラシとは別物

ファーミネーターは普通のブラシのように、ただ被毛をとかしているのではありません。
とかしながらトップコートの下に生えているアンダーコートを刈っている、というか、そいでいる、というか、抜いているのです。
その証拠に、ブラシにとりつけられているのはステンレススチールの刃。
単純に抜け毛だけを取り除いているわけではないんですね。
一応、説明書には「アンダーコートの抜け毛や死毛だけを絡め取る」と書いてありますが、とかしている感覚として、なんというか微妙なゾリゾリ感があるような……。
なんとなく、抜け毛以外も抜いているような気がしてなりません。
まあその真偽はともかくとして。
ダブルコートの犬の被毛をファーミネーターでとかすと、それはもうびっくりするぐらいの毛がとれます。
あまりにも毛がとれてしまうため、ついつい調子に乗ってとり尽くしてしまいたくなりますが、やりすぎは絶対に禁物。
ステンレススチールの刃が皮膚にあたっているのか、それとも少しずつ毛を抜いているからなのかはわかりませんが、やり過ぎると犬が痛がるからです。
痛がるということは、皮膚に刺激を感じているわけですよね。
ですから、いくら抜け毛がおもしろいようにとれるからといって、度を超えて使用してしまうと、皮膚の炎症につながりかねないのです。
ファーミネーターは確かに抜け毛取りのスーパーツールですが、一度に全部を取り除こうとするのではなく、こまめに少しずつ、という使い方が一番安全なのは間違いありません。
人気商品ゆえの模造品だらけ

とにかく驚くほど抜け毛がとれるファーミネーターですから、当然のことながら模造品が山ほど出回っています。
せめて名前が違っていれば「これは模造品だな」と気づきやすいのですが、腹立たしいことに「ファーミネーター」という名前で、本家そっくりに作られているものがありますからタチが悪い!
そして、模造品は案の定というか、やっぱりねという感じに品質が良くないため、絶対にだまされてはいけません。
前述したようにファーミネーターは単純にクシで被毛をとかすものではなく、刃のついたクシによって毛を抜き取るように刈りとっていくツール。
つまり、模造品の場合は刃の形状がいい加減にできている可能性があるため、愛犬の皮膚に傷をつけてしまうかもしれないのです。
ファーミネーターは決して安いブラシではありません。
だからこそ、驚くほど安価で販売されていたら怪しいと思ってください。
安く買えてラッキーだと思っていたら偽物で、おまけに犬が皮膚炎を起こしてしまった……。
そんなことになってしまったら、「安物買いの銭失い」よりサイアクです。
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